このほかにも、内申点を基準にする併願確約の制度を12月の段階で知るなど、全体的にリサーチ不足の感が否めません。受験は情報戦ですし、テクニックも必要です。木下氏は3月1日のインスタグラムで、《塾長から、20年以上この仕事してるけど、チャレンジ校だけ受けた訳では無いけど、滑り止めを受けなかった高校受験は初めてみたと言われた》(原文ママ)と明かしています。この一文から察するに、大維志くんは塾のセオリーを気にせず受験したと見ることもできるはずです。

 木下氏は2021年12月7日配信の「ジャガー横田ファミリーチャンネル」で、「三者面談を受けたことがない。自分はものすごい優秀だったので、学校の先生はわざわざ自宅に来てくれたんですね」と話していました。優秀を自負しているだけに、受験は自分の得意分野だと思っているのかもしれませんが、時代は変わっています。「餅は餅屋」ということわざがありますが、プロの言うことを素直に聞いたほうがよかったのではないでしょうか。

ジャガー横田と息子の木下大維志くん(木下博勝医師のSNSより)
ジャガー横田と息子の木下大維志くん(木下博勝医師のSNSより)
【写真】トレードマークの笑顔が消え去り、険しい顔で街中を歩く木下氏

大維志くんのイメージを悪化させているように見える

ジャガー横田ファミリーチャンネル」では、大維志くんは学校の先生に対し「公務員のおまえらふざけんなよ」というなど、大人に対して挑戦的な物言いをしています。批判を集めそうな発言で目立って、再生回数を伸ばすことはYouTubeでは定番のテクニックでしょうし、15歳であることを考えると、社会や大人に対して批判的になるのは大人になるためのプロセスの1つです。それに、動画を最後まで見ると、内容はそれほど過激でないことがわかるのですが、世の中のすべての人がきちんと動画を見てくれるわけではありません。こうなると、学校の先生など、名指しして批判された側のオトナに先入観を持たれて、扱いにくい子だと警戒されてしまうのではないでしょうか。

 また、世の中というものは人を判断するとき、学歴や見た目、年収など社会的な評価を無意識に絡めてしまいます。15歳の少年の多少の生意気は許されますが、そこに「受けた高校を全部落ちた」という事実が合わさると「口ばっかりで実力がない」というイメージが定着してしまうかもしれません。今の状態ははからずも、大維志くんと木下氏で協力して、大維志くんの悪いイメージを作り出していると言えるのではないでしょうか。

 受験というのはブラックボックスな部分もありますから、進路が決まるまではおとなしくしていたほうがいいのではないかと思うのですが、「ジャガー横田のファミリーチャンネル」は、違う意味のヤバさも秘めているように思えるのです。