4月21日の午後。冷たい雨が降りしきる三重県の『伊勢神宮』周辺では、100人あまりの地元住民や観光客が“そのとき”を待っていた。

 黒塗りの高級国産車が伊勢神宮の鳥居をくぐると、沿道に集まった人々は一斉に手を振り、スマートフォンのカメラを向ける。車の後部座席に座る秋篠宮ご夫妻は、人々の期待に応えるかのごとく車窓を全開にし、お手振りを続けられた。

宮内庁が“新たな一歩”を

 大阪府から観光で訪れていた50代女性はこう話す。

「マスク越しにも伝わるほどの“紀子さまスマイル”に比べ、秋篠宮さまのご表情があまりにも暗くて心配でした」

 伊勢参りの折り返しとなるこの日、秋篠宮さまのご心中は穏やかではなかったようだ。
テレビや新聞では報じられない舞台裏を振り返る─。

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《秋篠宮皇嗣同妃両殿下の三重県、奈良県および京都府へのお成りにつきまして》

 そう題し、宮内庁のホームページに“異例文書”が公開されたのは4月19日のこと。

「4月20日から23日にかけて、秋篠宮ご夫妻が地方訪問を再開されるのに先立ち、経緯や詳細が事細かに説明されました」(皇室担当記者)

 具体的には、お代替わりに伴う『立皇嗣の礼』の関連行事として神宮や山稜を参拝される必要があることや、このタイミングでのお出ましとなった理由、ご夫妻や随行職員の感染対策などが記された。

「宮内庁ホームページは、誤った報道への反論などを掲載することもありますが、資料的な要素が強いものです。私の記憶の限り、今回のような内容は初めてで、宮内庁が果たすべき“説明責任”の新たな一歩だと感じました」

 宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんは、そう称賛したうえで続ける。