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ー 「考察とか意味ないじゃん」
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ー 日テレ作品との違い

 嵐・二宮和也が主演を務め、今年4月期にTBS系「日曜劇場」枠で放送された連続ドラマ『マイファミリー』が、6月12日にフィナーレを迎えた。

 初回世帯平均視聴率12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で発進後、2ケタ台をキープ。最終回は自己最高となる16.4%を記録し、Twitterでは世界トレンド1位を獲得した。

「考察とか意味ないじゃん」

“ノンストップファミリーエンターテインメント”を掲げた同ドラマの主人公は、ゲーム会社社長・鳴沢温人(二宮)。根は優しいものの、他人に関心を持たない性格と仕事の忙しさから、妻の未知留(多部未華子)との関係が冷えきっていた中、娘の友果(大島美優)が誘拐されてしまうところから物語が始まった。

 ドラマにはそのほか、鳴沢夫妻の友人である弁護士・三輪碧(賀来賢人)や元刑事・東堂樹生(濱田岳)とそれぞれの家族、誘拐事件を捜査する神奈川県警捜査一課の葛城圭史(玉木宏)、日下部七彦(迫田孝也)、吉乃栄太郎(サンドウィッチマン・富澤たけし)などが登場。

 近頃はネット上で考察を楽しめるタイプのドラマが流行しており、ミステリー要素が散りばめられていた『マイファミリー』も、毎週さまざまな展開が繰り広げられる中、警察関係者や温人の職場関係者、近しい人物らにも疑惑の目が向けられ、多くの“真犯人候補”が挙げられてきたが……

 最終回で“黒幕”と判明したのはサンド・富澤が演じた吉乃だった。ネットユーザーの間で怪しまれていた人物はほかにもいたものの、最後の最後で樹生の妻・亜希(珠城りょう)と吉乃の過去の関係など、衝撃の事実が明らかに。

 なお、これまで吉乃が怪しく見えるような伏線はほとんどなかった。最終回で彼を逮捕した葛城も、一連の事件を紐解く重要な鍵となる“タブレット”に吉乃が反応した瞬間(第9話のシーン)で「違和感を覚えた」というセリフを口にしていたくらいである。

 一方、ネット上には当初から「富澤さんが犯人っぽい」との声も少なくなかった。

というのも、制作側が“視聴者の意表を突くような犯人”に、本業が役者ではないキャストを起用するパターンが目立つから。たとえば、同じくTBSの『日曜劇場』で2020年1月期に放送された『テセウスの船』も、怪しい登場人物が複数いた中、黒幕は霜降り明星・せいやが演じた田中正志というキャラクターでした。

 せいやにしても、『マイファミリー』の黒幕役だった富澤にしても、ともに“芸人が犯人役なら意外だから、きっと犯人なのだろう”と予想するネットユーザーはいて、実際その通りなものだから“なんてわかりやすいキャスティング”“考察とか意味ないじゃん”と拍子抜けされてしまうわけです」(テレビ誌ライター)