とはいえ、ご高齢であることに変わりはない。玄孫のいるおじいちゃん(!!)であり、右目は白内障でほぼ失明状態。今年4月17日からは、体調不良の影響で展示をお休みした。だが、「安心してください」と水上さんは話す。

立ち姿は健在?

「現在は体調も回復し、6月9日から展示も再開しました。ぜひ皆さんに元気な風太くんを見ていただきたいです。

 ここ1年くらいは、風太くんは外に出ると、ぐるぐる歩き回って、そのあと小屋の下で寝るというのがお決まりです」(水上さん)

 あの立ち姿は健在なの?

「私は風太くんの飼育を担当して2年ほどになるのですが、まだ一度も立ち姿を見ていないんですよ(笑)。私の前任者のときまでは立っていたそうです。やはり足腰も弱くなっていますから。私自身も、来園者の皆さん同様、その姿を見るのを楽しみにしているんですよね」(水上さん)

【そのほかにも……あの動物たちの“その後”】

人面魚
1990年に一大ブームを巻き起こす。今も当時のように、善寳寺(山形県鶴岡市)の貝喰池で泳いでいる

ロシナンテ
『雷波少年』(日本テレビ系)のドロンズが挑戦した「南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク」で人気者になったロバ。現在は、田中義剛が経営する北海道の花畑牧場で暮らしている

カッタくん
山口県宇部市のときわ公園で放し飼いにされていた、オスのモモイロペリカン。幼稚園児とのふれあいが印象的だった。'08年に死ぬものの、1羽の息子、6羽の娘、2羽の孫が

バブルス
故・マイケル・ジャクソンさんと共に暮らしていたことで知られるチンパンジー。現在は米フロリダ州の「Center for Great Apes」(大型類人猿センター)で余生を送っている

取材・文/我妻弘崇