永野が履いていた『チャックテイラー'70』はアメリカのコンバース製品となるため、日本では模倣品、すなわち“偽物”扱いとなってしまうわけだ。

“非正規商品”が人気になると困る

 では、日本で販売すると商標権侵害となる製品を、ドラマで使用することに問題はないのだろうか。

個人が海外から輸入することは取り締まりの対象ですが、個人的な使用に関して問題となることはありません。しかし、伊藤忠商事の立場からすると、“非正規の商品が、日本で人気になると困る”という事情から、ドラマでの使用を疎ましく思っていてもおかしくないでしょう」(前出・ファッションライター)

 実際に、アメリカのコンバース製品に対しては2011年に伊藤忠商事が輸入差止申立てをしていたという経緯もあり、積極的に取り締まる方針にも思える。

 伊藤忠商事の傘下であるコンバースジャパン株式会社に今回の件について問い合わせたところ、

「回答は差し控えさせていただきます」

 “偽物”をドラマで使用することとなってしまったTBSにも問い合わせてみると、

「制作の過程については、お答えしていません」

 とのことだった。

 キャスト、スタッフともに現場には若い人材が集まっているというが、本作はTBSにとっての“ユニコーン”になれるのだろうか……。