大谷の描く絵画は、さまざまな特殊な画材を使用した『テクスチャ―アート』がメイン。絵の具が隆起していたり、わざとヒビ割れた状態にしたりした絵画だ。

 個展に来場するのはどのような人たちか。

「やっぱり“昔、ライブに行ってました”と言ってくださる『メロン記念日』のときから知っているファンの方が多いですね。ただ私のことを知らないという方もいらっしゃいます。このギャラリーによく来るアート好きの方だったり」

マグカップとお皿が完売!

 もともとのファンが中心ということもあり、個展では来場者と“お話”する時間も長くなる。

「アートにしても、タイダイ染めにしても、見てくださった方のそれぞれの見方のお話が聞けるのがすごくうれしいです。私が思っていることと見た人の感想は違うことも勉強になります。私の考えと違う見方をしてもらっても、それもまた嬉しいです」

 冒頭のように7月29日の個展初日の来場者は1人だった。平日のため致し方ない部分も……。

「ちょっと不安になりましたね、さすがに(笑)。期間を10日間にしてよかったと思いました。後日、来た方に聞いたら、“初日は混むかなと思って”と言っていました。やっぱりコロナのこともありますし」

 現在は日に平均して10人程度が来場するという。ちょっとした悩みも……。

「来てくださって、作品を見ずにお話しに来る方もいて……(苦笑)。もしほかの展覧会などに行ったとしたら、それは作者さんに失礼だなと思いました。まずは作品を観てもらって、作品の感想を聞いてから昔のお話をしたいですね。でも話術は高まったと思います(笑)。そんな感じになったとき、徐々に絵に話を向けていったり、普段どういったTシャツを着ていらっしゃるのかとか」

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 個展では展示されている絵画や陶器といったアート、またタイダイ染めのアパレルを実際に購入出来る。

「陶器が完売したんです! マグカップとお皿を全部で12点作ったのですが、それが準備期間で作れる限界の数でした。陶器はツイッターに写真をアップしていたので、それを目がけて来てくださる方が多かったですね。本当はもっと作れたらよかったんですが……。

 タイダイ染めは(派手という)先入観があって飛び込まない方も多いし、アートは“飾る場所がないんだよね”という方も多い。陶器はマグカップもお皿も普段使えるし、私の個性を出していきやすいなと思いました」

 日本は海外に比べて“アート”に関する理解が薄いと言われる。日常的にアートに親しむ層は少ないし、それを購入し自宅に飾るという人はもっと少ない。しかし……。