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ー 本田の監督就任がもらたす追い風
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ー 本田も苦言呈したライセンス制度

 11月20日、中東のカタールで開幕したサッカーW杯で、大会前の予想を裏切り、日本代表は大躍進。森保一監督に対して、日本サッカー協会は続投オファーの考えを示唆した。その一方で……。

「W杯での優勝経験国を2か国も撃破して日本代表への注目度が高まったのはもちろん、ピッチ外では本田圭佑さんの“名解説”もあって、連日サッカー関連の話題で持ちきりです」(スポーツ紙記者)

「テクノロジー発動やろ」

「ワンチャンあるってこれ」

「パスが雑いねん」

 など、今大会中に生まれた本田語録は数知れない。さらに、戦術の変更に対するアドバイスなどが的中したこともあって、“本田圭佑監督待望論”が盛り上がっているのだ。

 実際、本田が監督に就任する可能性はあるのか。本田は2018年にカンボジア代表の監督に就任し、今回のW杯のアジア2次予選では、同国史上初となる勝ち点を獲得。現地では“カンボジアサッカー界の時計の針を10年進めた”と、指導者としての評価を高めてはいるが……。サッカージャーナリストの小澤一郎さんに話を聞いた。

「可能性は十分ありますし、個人的にもいつかやってほしいなと思っています。本田さんのように世界のトップレベルを経験した人物が日本代表を率いるというのは、ワールドカップでの戦いを考えたときに、間違いなく頼れる存在になると思いますね」

本田の監督就任がもらたす追い風

 一方、日本代表監督には外国人監督を呼ぶべき、という声も根強い。

「解説を聞いて、試合の早い段階で相手の弱点やシステムの噛み合わせを理解されているなと感じました。本田さんが代表監督を務められるのであれば、無理に外国人監督を呼ぶ必要はないのかなと」

 さらに小澤さんは、日本のサッカー界に起きている変化が、本田の監督就任の追い風になると続ける。

「最近は日本の選手もヨーロッパ各国のトップレベルでプレーしているので、おのおのが理想とするサッカーがバラバラなんですよ。森保監督はそうした選手からの意見をくみ取りながらシステムを作り上げてきましたが、“日本代表の継続的な強化”という長い目で見ると、明確なコンセプトを打ち出せる監督が必要不可欠です」