目次
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ー 約1キロメートル、約40秒間の“あおり運転”
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ー お前が出てきたけん、当たったやろ
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ー 3秒でキレる“瞬間湯沸かし器”

「息子があんなことをしでかして逮捕されて、両親が気落ちしていると聞いて、励ましに来たとですよ。あんなに気が短い子じゃなかったのに、どうして……」

 容疑者の親族は、困惑しながらこう話した。

 熊本県警高速隊は2月13日、自営業の青山真也容疑者(59)を危険運転致傷の疑いで逮捕した。事件は5日の午後2時50分ごろ、同市北区の九州縦貫自動車道(高速自動車国道)の福岡方面の上り線で起きた。

約1キロメートル、約40秒間の“あおり運転”

「容疑者の運転する白いスポーツカー『日産GT―R』が九州産交バスの通行を妨害。バスの急ブレーキを余儀なくさせ、自分の車の後部をバス前部に衝突させ、バス運転手(57)と乗客4人に傷害を負わせたというもの」(全国紙社会部記者)

被害にあった九州産交バス
被害にあった九州産交バス

 バス会社が公開したドライブレコーダーの映像には、バス後方からパッシングしながら近づいて併走、クラクションを3回鳴らして執拗に幅寄せをする容疑者の車が映っていた。さらにバスの前方に回り込んで、2回にわたって急ブレーキ。2回目の急停止で、バスを衝突させた。

 幸いにも大きな事故にはならず、乗員・乗客はむち打ち程度の軽傷で済んだのだが、

「このあおり運転は約1キロメートル、約40秒間にわたって行われていて、極めて悪質。ちなみに熊本県における高速道路での危険運転の逮捕者は今回が初めて」(捜査関係者)