古き良き昭和の固定電話エピソード

「昔はどこの家も電話は玄関に置いてあった。自宅に電話がない近所の人がよく借りにきて電話をかけていた」(埼玉県・68歳男性)

「子どものころ周りはほとんど電話がなかったけれど、ウチは商売をしていたから早くからあった。近所の人あてに電話がかかってきては呼び出していた」(神奈川県・61歳男性)

 というのは、古き良き昭和の薫り漂うエピソード。また、

「受話器にいい香りのするフィルターを取り付けていて、何か月かに一度女性が取り替えに来ていた」(愛知県・63歳女性)

「電話機にカバーをかけていた」(神奈川県・64歳男性)

「受話器の後ろにオルゴールのついた受話器受けを置いていた」(兵庫県・60歳男性)

 と、懐かしの固定電話“あるある”も多数。携帯電話がなかった時代にとりわけ苦心したのが恋人との通話で、

「ガールフレンドからの電話を親に取り次がれるのがイヤだった」(茨城県・65歳男性)

「好きな人に電話をかけると決まってお父様が出た」(宮城県・51歳女性)

「コードをギリギリまで延ばして自分の部屋に持ち込んでは長電話をしていた」(埼玉県・47歳女性)

 など、甘酸っぱい思い出話も。

 固定電話のIP網への移行は2024年1月1日以降の切り替えが予定されている。

「今使っている電話は使えなくなるの?」と案ずる声も多いが、

「黒電話を含め、現在使用中の電話機や電話番号、FAXも継続してお使いいただけます」(佐倉さん)というからご安心を。また公衆電話、警察・消防・海上保安庁への緊急通報(110・119・118)、番号案内(104)、時報(117)、天気予報(177)、電報(115)などのサービスも継続。

 一方、短縮ダイヤル、キャッチホン・ディスプレー、お話し中調べ(114)など、利用減少が続く一部サービスは終了を迎える。