宮内庁が公表している悠仁さまの情報は、ごくわずかだ。高校で入部したバドミントン部で、基礎体力づくりに励まれていることや、夏休みの間にも9月の文化祭の準備や部活動のために登校されたことなどで、いずれも写真や映像があるわけではない。

悠仁さまのご様子を発信する意味

「秋篠宮ご夫妻は、誕生日に際して記者会見や文書で感想を述べられます。悠仁さまについても触れられますが、“忙しくも充実した日々を送っている”といった文言が続き、具体的なイメージを浮かべるのは難しいのです」(同・皇室ジャーナリスト)

 次代の天皇として注目を集める一方、プライベートでのお姿は謎に包まれている。

「天皇陛下の高校時代を振り返れば、学校行事や部活動の大会など、適宜、マスコミへの取材設定が組まれ、ひとりの生徒としてのありのままの姿が、国民に広く示されていました。SNS全盛の時代になったので、陛下のころと単純に比較することはできませんが、悠仁さまがどのような高校生活をお過ごしになっているのかは国民の関心事でもあります」(宮内庁OB)

 上皇さまと、高校時代に馬術部のチームメートとして切磋琢磨した明石元紹さんは、当時を振り返る。

(左)1975年4月、学習院高等科の入学式で同級生と並ばれた天皇陛下。(右)同年7月、静岡県沼津市で行われた臨海学校では必死なご表情で遠泳を
(左)1975年4月、学習院高等科の入学式で同級生と並ばれた天皇陛下。(右)同年7月、静岡県沼津市で行われた臨海学校では必死なご表情で遠泳を
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「上皇さまが高校生だったころは、まだ“開かれた皇室”ではなかったので、簡単にはマスコミが取材できなかったと記憶しています。代わりに、私たち学友が取材を受けて、学内でのご様子をお伝えすることが多かった。

 次代の陛下の成長過程においては、環境が大きく変わりました。“国民とともに歩む皇室”が確立され、学校生活や部活動、ご趣味の登山や海外留学なども、ご近影とともに報じられていましたね」

 皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、“未来の天皇”の普段のご様子が発信される必要性を説く。

「いずれ即位される親王の、ありのままのお姿を世間に発信することで、国民との心の結びつきを強める意味があると思います。戦後、天皇は“神”から“人間”に。人としての成長や日常生活などが広く紹介されることで、国民は親しみを深めてきたのです」