目次
Page 1
ー 現役の受験生よりハンディがあった
Page 2
ー 2度の離婚で「好きなママタレランキング」圏外に
Page 3
ー ママ本人の生き方が問われる時代
「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第83回 小倉優子

 昨年の1月、『100%アピールちゃん』(MBS毎日放送)にて、大学受験に挑戦することを発表し、早稲田大学教育学部を第一希望にすると宣言したタレントゆうこりんこと小倉優子

 受験勉強に奮闘するゆうこりんに密着した同番組は終了してしまいましたが、『月曜の蛙、大海を知る』(MBS毎日放送)の「緊急発表!小倉優子(39)大学受験 合格発表SP」にて、早稲田大学の合格は逃したものの、白百合女子大学に合格、学習院女子大学に補欠合格したことが発表されたのでした。

現役の受験生よりハンディがあった

 芸能人が大学受験に挑戦する企画はこれまでもありましたが、ゆうこりんが彼らと明らかに違うのは、彼女が仕事をしながら三人の子育てもしなければならないことと、大学受験未経験なこと。現役の受験生よりも年齢が上ですから、体力や記憶力の面から言ってもハンディがあるでしょう。

入試の後、密着番組のコメント撮影に笑顔で応じた小倉優子
入試の後、密着番組のコメント撮影に笑顔で応じた小倉優子

 基礎がない分、勉強により多くの時間が必要とされるでしょうが、仕事や子育てで時間を捻出することが難しい。そして、これはテレビの企画ですからエンタメであり、ゆうこりんは見せ場を作らなくてはいけない。もし、ゆうこりんが一校も合格できなければ視聴者は爽快感を得られませんし、家庭教師軍団の評判にも関わってくるかもしれません。かといって全部合格してしまうと「いい家庭教師がたくさんいるからね。一般人とは違う」と視聴者に反感を持たれる可能性がないとも言い切れない。生き馬の目を抜く芸能界で長年生き抜いてきたゆうこりんは、この辺のさじ加減が絶妙というべきか、勝負強いというべきか。「ちょうどよい結果」を提供して、視聴者を納得させたのでした。早稲田大学には合格できなくても、これだけ頑張ったという伸びしろをアピールできたわけですから、この企画は芸能人としてのイメージアップとしても大成功だったと言えるでしょう。