目次
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ー 日本での“黒歴史”と共通する感覚
Page 2
ー 韓国版“孤独のグルメ”
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ー 日本より重要視されるバレンタインデー ー 韓国では毎月14日にイベントが続く

 2月14日のバレンタイン、3月14日のホワイトデーで恋人たちのイベントも一段落と思いきや……。来たる4月14日は、韓国ではブラックデーと呼ばれる独り身男性のための記念日。バレンタインやホワイトデーを孤独に過ごした人たちが、黒い服をまとって身を寄せ合い、真っ黒な料理を食べるという一風変わった“ぼっちの日”だ。

 日本ではまだ聞き慣れない言葉だが、韓国ではこの10年ほどのあいだで若者を中心に定着しつつある、比較的新しい文化なのだという。

日本での“黒歴史”と共通する感覚

「ブラックデー発祥の起源は正式にはよくわかっていませんが、1990年代には生まれていて、実際にそれが広く普及しはじめたのは2000年代以降のようです。日本では“黒歴史”という言葉がありますが、韓国でもモテなかった学生時代などを“闇”と表現することがあり、そういった感覚と黒い色をかけたブラックデーというイベントが生まれたとのことです」

『辛ラーメン』でおなじみの農心ジャパンによるキービジュアル
『辛ラーメン』でおなじみの農心ジャパンによるキービジュアル

 そう教えてくれたのは『辛ラーメン』でおなじみの農心ジャパン、マーケティング部の三浦善隆さん。韓国の若者たちのブラックデーの過ごし方についても聞いた。

「恋人がいない男性が数人で集まって、いわゆる“町中華”のお店に行くというのが一般的な過ごし方です。そこではチャジャンミョンと呼ばれる韓国風の黒いジャージャン麺やブラックコーヒーを注文し、“来年こそは恋人をつくるぞ”なんて笑い飛ばす明るいイベントとなっています」(三浦さん、以下同)