祖父は「過失致死が妥当な罪状」

 事件は夫が仕事から帰宅しておらず、容疑者と子どもしかいないときに起きた。

「あくまで推測ですが、ストーブを倒して、床にこぼれた灯油を拭いたけども、布団にしみ込んでいたことに気づかなかったんじゃないかな。そのあと、優花は來心を置いて1、2時間ほど買い物にでも出たんだと思う。だけど、窓を閉めて切っていたし、來心の病気もあったから、あんなことになってしまった……。ただ優花のミスであることは間違いない。私は過失致死が妥当な罪状だと思う」(祖父、以下同)

 だが、警察の逮捕容疑は保護責任者遺棄致死。幼い子どもなど要保護者を保護する責任があるにもかかわらず、遺棄・不保護によって要保護者を死亡させてしまう罪で、祖父のいう過失致死傷罪より重い量刑だ。

 警察は來心くんの病気のことを十分理解した上で、事件発生から2か月以上を要して逮捕に踏み切っている。はたして、警察の判断が正しいのか、祖父の思いが正しいのか……。

 祖父にとって容疑者は“宝物だ”という。

はあの子しかいないから。“子どものおもちゃが欲しい”とか“ベッドから子どもが落ちないようにするネットを買って”とか……。よくねだられて、買ってあげていた。自分のものは一切ねだらないくせにね。とてもいい母親だったと思います」

 今後の捜査で真実が明らかになっていくに違いない。