投票に関する多くの謎

 主催の日本マザーズ協会は選考について次のように説明している。

《一般社団法人日本マザーズ協会主催のこの賞は1年間を通して、当協会が主催する子育て応援・ママ応援の イベントや、様々な参加イベントにて投票活動を実施しております。また、その他 にも、協会公式サイト、連携・消費者団体、全国の健康保険組合より配布の育児専門誌会員へのアンケート、SNS経由、子育てWEBサイト投票、ネットリサーチ、 など、多数の入口より投票を頂いております。

 それら各種の投票を分類集計し、その得票結果のみで選出表彰しています。また、全ての投票は自然想起による全国のママたちの投票です。》(日本マザーズ協会公式ホームページより)

「ベストマザー賞の選考どうなっているんだ」といった声は多いが、日本マザーズ協会の言葉をそのまま信じるのであれば、これは“選考”ではなく、“すべて投票”によって選ばれている。時に“無能”といわれるような人が議員に当選してしまうように、ベストマザー賞も“私たち”が選んでいる。政治家の選挙に置き換えれば、「無能を選んだのは有権者、すなわち我々」ともいえる……。

 投票であるならば、全体で何人の声が集まったのか。受賞者各人の得票数は別としても、せめて「投票総数」くらいは明らかにできるのでは……。

・協会が主催する子育て応援・ママ応援のイベント等での投票
・協会公式サイト、連携・消費者団体、全国の健康保険組合より配布の育児専門誌会員へのアンケート
・SNS
・子育てWEBサイト投票

 などで行われているらしいが、そこにはどれだけの声が集まり、選ばれているのか。また、日本マザーズ協会ホームページの選出の1つの窓口として“ネットリサーチ”というものがある。何をどうリサーチするのか。やりようによればあまりに恣意的なものにもできるだろう。

 投票総数、ネットリサーチについて日本マザーズ協会に複数回問い合わせたが、回答は得られなかった。それどころか問い合わせの過程で驚くべき“現状”も明らかに。