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ー 契約解除や降板続く鳥羽シェフ、新店オープンの行方
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ー 予定どおり7月1日にオープン

「本当に家族になっていきたいです」

 そう話していたのは、ミシュラン4年連続一つ星シェフである鳥羽周作氏。“家族”とは、ここでは目下W不倫の渦中、そしてともに“離婚・再婚”の強い意志があると報じられている彼と広末涼子のことではない。

契約解除や降板続く鳥羽シェフ、新店オープンの行方

 今回の騒動により仕事面においても、大きなダメージを受けた鳥羽シェフ。出身である埼玉県戸田市の『とだPR大使』、健康食品会社『ユーグレナ』“コーポレートシェフ”契約、メニューを共同開発する『六甲バター』との契約、7月開催の愛媛県松山市の芸術祭『道後アート2023』への参加、定期出演していたNHK『きょうの料理』など、軒並み退任・契約解除・降板となっている。

 しかし、現在も“進行中”のプロジェクトもある。代々木上原の彼の店『sio』は騒動後も通常営業を続けているが、さらに“新店”が7月1日オープンで予定されている。場所は長野県小谷村(おたりむら)。新潟県との県境に位置する豪雪地帯の小さなこの村の総人口はわずか2,904人('19年発表の村の資料より)だ。

 冒頭の弁は、鳥羽シェフが新店オープンについてNHK長野放送局の取材を受けて答えていたもの。

《本当に家族になっていきたいです。地元の人と過ごした日が信頼関係を築き、10年後を作ると思います。試行錯誤を重ね、共に食文化を紡いでいきたいです。》(NHK長野放送局の記事より。以下《》部分はすべて同)

 鳥羽シェフが長野県の小さな村にオープンさせる店は、地元自治体や地元農家らと密接にタッグを組んでいるプロジェクトなのだ。

《小谷村と鳥羽シェフの取り組みが始まったのは、去年の夏。 村の担当者が、地域活性化の起爆剤として鳥羽シェフに声をかけました。》

 “ミシュラン一つ星”という実績、オーナーシェフを務める『sio』自体の人気、そしてメディア露出多数の彼自身の人気を買われ、村側から声をかけられる形で鳥羽シェフは長野県に店を開くことになったようだ。村の古民家を紹介され可能性を感じた鳥羽シェフは村にレストランをオープンさせること、この取り組みに乗ることを決めた。店の目的は《小谷村の食文化の魅力を村の人たちと一緒に伝えること》だという。

 村の畜産物や農作物が県外に知られず、ほぼ村だけの消費に留まっていることに悩む生産者や自治体に鳥羽シェフは、“アドバイス”も。

《(小谷村で生産されている『小谷野豚』が知られていないことについて)幻の豚として出せばいい。昼はしょうが焼きとしても出せると思うし、幻の小谷野豚フェアとして出して絶やさないようにするとか。単発的に店で消費するのではなく、村全体でどう使うか、発信するかを一緒に考えたいです。そうすれば、町にレストランがある意味があると思います。》

 村でのレストラン経営について次のように語っていた鳥羽シェフ。

《僕たちがここでレストランをやるのは、店舗が流行(はや)ることが目的ではありません。長野の人、小谷村の人と一緒にやりたい。》

「鳥羽さんが長野に出す新店舗は客単価がランチ3000円、ディナー3万円だそうです。ディナーについては本店であるsioより高い設定となり、地方の人口3000人に満たない村ということも考えるとかなり強気と言えますね。

 “幻の豚”は、鳥羽さんのバリューも加わってなかなかな値段設定になりそうです。“以前”の鳥羽シェフの人気であれば、名前で人が呼べたかもしれませんが、今回の件を考えるとその層は確実に減ったでしょうね」(飲食店関係者)