「『AFFA』は、'90年代の裏原宿ブームを作り出したファッション・カルチャープロデューサーの藤原ヒロシさんと、彼に見いだされパリコレにも進出したブランド『UNDERCOVER』の高橋盾さんのコラボブランド。同ブランドでは小泉さんをフィーチャーしたTシャツをいくつか出しているのですが、かなり高騰していますね」(前出・スタイリスト、以下同)

“裏原”的ビジネス

 ビンテージだけでなく、現行商品も。

「スタイリストの馬場圭介さんの『GB by BABA』というブランドは今年、コラボTシャツをリリース。馬場さんと小泉さんは公私共に30年以上の付き合い。定価9900円のところ、フリマアプリなどの2次流通では約3倍近い値段が付けられ、売れています」

6万円でも売れている小泉T。10万円超えも(フリマアプリ『メルカリ』より)
6万円でも売れている小泉T。10万円超えも(フリマアプリ『メルカリ』より)
【写真】小泉今日子と豊原功補がお忍びでバーに来店

 ここまで取り上げた“高額キョンキョンTシャツ”はあくまでSOLDになったもの。なかには十数万円の値付けがなされている商品もある。

「『AFFA』も『GB』も小泉さんと古くから親交のあるファッション界の重鎮たちによる、いわばブランド物の高騰ではありますが、それらに引っ張られるような形で、ブランド物ではない、単純に小泉今日子ファングッズ的なTシャツも値上がりしていたりしますね」

 ファッションやアート界隈では、デザイナーやアーティストがインスピレーションを得る女性を“ミューズ”と呼ぶ。フランスの歌手・セルジュ・ゲンズブールにとってのジェーン・バーキン。現代アートの巨匠・アンディ・ウォーホルにとってのニコ……。

'80年代に青春期を過ごしたファッション界の重鎮たちにとって、キョンキョンはそんな存在なのかもしれません。販売数を極端に絞ったり、情報を制限したり、手売りしてみたりという手法は、まさに“裏原”的。そういう形で付加価値を高めるのは、ビジネス的に正解なのでしょうし実際、即完売していますが、まさに裏原ブームを体験した立場から見ると、“またやってるな”とちょっと辟易するところはあります」

 何度目かのキョンキョンブームも近い?