単独での公務は未経験の愛子さま

'08年4月、初めての単独公務として上野動物園の野間馬贈呈式に出席した16歳の小室眞子さん
'08年4月、初めての単独公務として上野動物園の野間馬贈呈式に出席した16歳の小室眞子さん
【独自写真】愛子さま、扇子を持ちながらキレキレのダンスを披露

 一方、内親王としてのお姿をお見せにならない日々が続いている。

愛子さまは現在21歳ですが、単独での公務をいまだに経験なさっておりません。いとこである小室眞子さんは16歳で、佳子さまは19歳でそれぞれ、初の単独公務をこなされました。

 また、成年皇族になった際に行うことが慣例とされてきた、伊勢神宮ご参拝のお話も聞こえてきません。現在大学4年生で、卒業論文がお忙しい時期とはいえ、この夏休みを利用して単独公務デビューや、伊勢参りへ踏み切られても良かったと思うのですが……」(宮内庁OB)

 愛子さまのお出ましが成年皇族にもかかわらず少ない理由について、関東学院大学の君塚直隆教授は、こう語る。

愛子さまは今、非常に難しいお立場にあります。現在の『皇室典範』では、ご結婚後は皇籍を離脱されますが、'21年に行われた政府の皇位継承に関する有識者会議では、『女性宮家』を創設する案が提出されました。これが容認されれば、愛子さまはご結婚後も皇室にとどまられることになります」

 ただ、議論に進展は見られないという。

「皇籍を離脱するのであれば、同じ“天皇の娘”というお立場だった叔母の黒田清子さんにならい、皇室に残るのであれば、お父さまにあたる天皇陛下などにならって、公務に対する姿勢を学ばれることになります。

 愛子さまは一生、皇族として過ごされるのか“民間人”となられるのかが定まらず、宙ぶらりんな状況です。誰を手本にするべきかわからない状態では公務に取り組むのも難しいのでは」(君塚教授)

 徐々に進路が決まる大学4年生の夏。愛子さまの“進路”はいつ決まるのか。

君塚直隆 関東学院大学国際文化学部教授。イギリス政治外交史などを専門とし、著書は『立憲君主制の現在─日本人は「象徴天皇」を維持できるか─』ほか多数