織田のデビューは'87年の映画『湘南爆走族』で、'91年『東京ラブストーリー』の永尾完治役で一躍ブレイク。続く'93年『振り返れば奴がいる』で評価を高め、'97年スタートのドラマ『踊る大捜査線』は映画化もされ絶大な人気を博した。しかし近年はかつてのような話題作に恵まれず、13大会連続で務めてきた世界陸上のメインキャスターも昨夏をもって卒業するなど、めっきり露出が減った印象がある。

不器用にアップデートを図る織田

彼は脇役のオファーをしにくい人。少し前の田村正和さんや木村拓哉さんなどもそう。主役扱いをしなければいけないと周りが気を使い、そうなると作品も限られてくる。加えて数々の武勇伝も拍車をかけています」

 '93年に主演した映画『卒業旅行 ニホンから来ました』では監督とのトラブルが取り沙汰され、『踊る大捜査線』では共演の柳葉敏郎との不仲説が囁かれた。また織田のモノマネをしたお笑いタレントに、事務所から「織田を傷つけるような発言に気をつけるように」と通達が届いたという報道もあった。いずれにせよ、周囲が一歩距離を置きがちなムードはあるようだ。

織田が演じる執行官・小原が視聴者には「カワイイ!」と好評な『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(公式HPより)
織田が演じる執行官・小原が視聴者には「カワイイ!」と好評な『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(公式HPより)
【写真】20代美女と銀座デートを楽しむ大沢たかお

 主演にこだわってきた織田が、『シッコウ!!』でついに脇役に回った。作中では犬が苦手な新米執行官をユーモアを交え演じているが、「彼の中で“こういう役もやれる俺、カッコいい”という部分を求めてのこと」と宝泉氏。同時に今回のサブ受諾には起死回生の狙いもあると指摘する。

「ここ10年の織田さんが苦しいのは、彼が思うカッコよさと世間が求めるカッコよさにズレが出てきたから。周りがそれに気づかせようとしていて、彼自身、すごく不器用に令和のカッコよさにアップデートしようとしている。もしかすると、ここから彼の“カッコいい見せ方”が変わってくるかもしれません」

 カッコよさの基準を自分に置く大沢と、世間に置く織田。一方、

「その中間をいくのが江口洋介さん。彼は自分の思うカッコよさと世間の思うカッコよさの両方を俯瞰してわかっている。そこのバランスの取り方がすごく上手」