「現時点のようにジャニー喜多川氏の性加害問題が公になる前の時点では、“事実”なのか“噂”なのか、ジャニーズ事務所内と外部であるメディアでは、その解像度には差があると思います。その一方で、20年前にジャニー氏のセクハラが裁判で認められていることも事実です」(前出・芸能プロ関係者))

ジャニーズ使ってお金稼いでたじゃん

 2日のジャニーズ事務所の会見には300人以上の記者やライター、ジャーナリスト・レポーターが集まった。

「会見場に集まったメディア関係者は、これまでジャニーズと関係性を持っていた会社に属する人が多数。会社によって関わりの度合いは異なりますが、自分が所属する部署、もしくは社内の他部署は少なからずジャニーズと付き合いがある企業ばかり。キー局、大手出版社……などですね。そりゃ一般の人にしてみれば、“あんたの会社、ジャニーズ使ってお金稼いでたじゃん”になりますよね」(前出・会見に参加したスポーツ紙記者)

 会見では「“ファンも共犯者だ”とするという声がある」と話した記者に対し、東山と井ノ原は明確にそれを否定し、ファンを擁護した。応援するファンは商品の対価として金銭を支払うが、ビジネス的な意味で“利害関係”にない。本当の意味で利害関係にあるのはジャニーズを起用し続けているメディアである。

「ジャニーズを使い続けたメディアたちが、ジャニーズを追求する。それが今、起こっていることです。それこそジャニーズといろいろとあったライバル的な事務所は“なんなんだよ”と思いつつも、“チャンスだ”という感じですね」(前出・芸能プロ関係者、以下同)

ジャニー喜多川氏の性加害を知っていたのか?」

 東山、井ノ原らジャニーズ事務所だけでなく、この刃を突きつけられるべきは、起用し続けたメディア側でもあるはずだ。

 ジャニーズ事務所が記者会見で話したことを実現し、健全化できるどうかはわからない。しかし、同じように健全化するべき部分はメディア側にもあるだろう。

 お互い「健全」になったうえで、改めて仕事ができれば、ジャニーズ・メディア・ファン、三方良しな仕事が出来るのではないだろうか──。