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ー 産経新聞と望月記者の関係性からNGに

 主催側の不手際、記者側の暴走、暴走する記者を止めようと暴走する記者……。根本的な問題解決は進まないなか、10月2日に開かれたジャニーズ事務所の2回目の会見は未だに尾を引いている。

「会見当日や直後は、司会に指名されていないのに勝手な発言を繰り返していた東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者に批判が集まりました。その後、ジャニーズ事務所側による質問をさせない人物の“NGリスト”の存在が発覚。会見時に望月記者の勝手な発言を強い言葉で制していた現場にいた記者らも批判されるように。

 一方でNGリスト入りしており、その点でジャニーズを批判していた望月記者自身が以前、イベントで一部新聞社を“取材拒否”していたことが発掘され、ブーメランだと再度批判されています」(スポーツ紙記者)

 望月記者による取材拒否は2017年9月のこと。彼女が講師を務める『憲法学習会』が新潟県で開催されたときの話だ。報道各社が加盟する新潟県の県政記者クラブに告知をしながらも、『産経新聞』だけが締め出され、取材を拒否された。その旨は当時、産経新聞が自ら報じている。

 相手側の意図は──。そもそも取材拒否は事実であるのか。被害側の主張だけでなく、その判断をした側にも理由があるはずだ。望月記者による憲法学習会の主催は『新潟県平和運動センター』という団体。同団体事務局長に当時の判断について話を聞いた。

──産経新聞記者の取材を拒否し、記者を会場から退去させたということは事実なのか?

取材のお断りをお願いして、会場から退去してもらったことは事実です」(新潟県平和運動センター・有田純也事務局長、以下同)

産経新聞と望月記者の関係性からNGに

──取材拒否の具体的な理由はどのようなものか?

「当時の産経新聞と望月記者の関係性から、産経新聞の取材に会場からも心配する声があがりました。その結果、主催者として取材をお断りすることを判断しました。こちらから県政記者クラブに案内をしていたので、至らなかったことはこちらの責任です。取材に来た産経新聞の記者と支局長に至らぬ点があることをお詫びしました」

──本件の取材拒否は“望月衣塑子記者”の考えだったのか?

「取材拒否はこちらの考えです」

──当時、有田事務局長は産経新聞への取材拒否は「今後もあり得る」としていた。現在も新潟県平和運動センターが主催および関係する会やイベントにおいて、産経新聞の取材は拒否する考えであるのか?

「この出来事以降、産経新聞の取材を拒否したことはありませんし、これからも拒否するという考えもありません」

 適切な会見、適切な取材、適切な報道、とは──。ジャニー喜多川氏による性加害問題は、加害者当人や事務所の問題だけでなく、さまざまな立場や業界、ジャンルの“膿”を出すことに、ある意味つながっているのかもしれない。