地球環境を考えサンゴを守る活動を行う

NPO法人『アクアプラネット』の理事長も。
NPO法人『アクアプラネット』の理事長も。
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 田中は'06年からサンゴの保全活動をするNPO法人『アクアプラネット』の理事長も務めている。

「14歳のときに撮影で西表島に行き、初めてダイビングをしました。そのとき見たサンゴ礁があまりにもきれいで、それから潜るようになったんです。でもその後、沖縄の座間味島で潜ったとき、緑やピンクだったサンゴが真っ白になっていて驚きました。白化現象でサンゴは死に、絶滅の危機にあると知ったんです。なんとか美しいサンゴを守っていけないかと考え、『アクアプラネット』を立ち上げて、サンゴの保全活動を始めました」

サンゴを守る活動に目覚めたのはダイビングを始めたころから
サンゴを守る活動に目覚めたのはダイビングを始めたころから

 現在は企業や個人の支援を受けてサンゴの苗を養殖し、増やす活動を行っている。

「山に木を植えていくように、海の中に潜って、地道にサンゴを植える活動をボランティアでやっています。サンゴは水温が30度以上になると死んでしまうといわれ、地球温暖化の防止もサンゴを増やすためには必要です。100年後、子どもたちに美しいサンゴを見てもらうためにも、多くの人が環境に目を向けてくれることを願っています」

 サンゴは海中世界だけでなく、地球環境にも大きな役割を果たしている。

「サンゴは多様な生物の生活場所や酸素の供給源で、地球温暖化対策、自然の防波堤、漁場の維持、美しい海を守るといった機能があります。サンゴを守るために私たちが日常生活でできるのは、地球温暖化防止や海の汚染防止に協力すること。海辺ではゴミを持って帰る、日常生活でもゴミを減らす、海を汚染しない洗剤を使う、無駄な電気を使わないなど、自分たちにできることをひとつひとつやっていくことが大切だと考えています」

 沖縄の美しい海を見ると「この環境を守らなければ」と感じる人も多いはずだ。最後に沖縄のおすすめのスポットを教えてもらった。

「本島の読谷村にある焼き物のやちむんの里と座喜味城跡、リゾートホテル『星のや沖縄』にある『バンタカフェ』もいいですよ。ダイビングするなら座間味島へ。沖縄の海と自然と文化の魅力を旅で実感してみてください」

 彼女の笑顔は、まさに沖縄の太陽のように、周囲の人たちを明るく照らしてくれる。

取材・文/垣内 栄
かきうち・さかえ IT企業、編集プロダクション、出版社勤務を経て、'02年よりフリーライター・編集者として活動。女性誌、経済誌、企業誌、書籍、WEBと幅広い媒体で、企画・編集・取材・執筆を担当している。