元宙組トップスターの真風涼帆(オフィシャルファンクラブより)
元宙組トップスターの真風涼帆(オフィシャルファンクラブより)
【写真】宙組のいじめ体質を作った張本人とされる元男役トップスター、転落死した娘役・Aさん

 真風は5年7か月にわたって宙組のトップに君臨。絶大な影響力を持っていた。

「トップ娘役の星風まどかさんに“今日にでも辞めてもらって構わない”と詰め寄っていました。最終的に星風さんは、宙組から専科へ異動し、現在は花組の娘役トップに。異例の人事ですが、それほど真風さんの圧力が強かったということ。その後、宙組ではますます“いじめ文化”が広がっていきました」(同・宝塚関係者、以下同)

 亡くなったAさんは、103期の中で常に成績がトップだったことで、標的にされてしまったという。

「本公演で天彩峰里さんが演じていた役をAさんが新人公演で担当することに。それで挨拶に行くと、天彩さんが“私の髪型を教えるから”とアイロンで火傷させました。宙組では優秀な後輩に嫉妬していじめることが常態化していたんです。この件で天彩さんは月組に組替えと発表されたものの、天彩さんの“仲間”が“おまえのせいで天彩さんが組替えになった”と亡くなる直前までAさんをいじめ続けていたそうです。宙組は“出る杭は打つ”体質で、辞める団員も多かったんです」

真風の“流儀”を受け継いだ芹香斗亜

 2017年に朝夏まなとからトップスターの座を引き継いだ真風。彼女がトップに就任してから今年6月に退団するまでの“長期政権”で、宙組の日常は異様なものとなった。

「当時、星風さんの後に娘役トップに立った潤花さんは、自分がいじめられないように異常なほど真風さんの肩を持ち、Aさんを追い詰める発言もしていました。潤花さんだけではなく、真風さんが星風さんを執拗に責め続けていたのを見ていた宙組生は、みんな影響を受けてしまったんです。現在、真風さんに代わってトップスターの座についたのは芹香斗亜さん。気が強い性格ということも相まって、真風さんの“流儀”を受け継ぎ、下級生に厳しい言葉をぶつけることもあると聞きます」

 上級生からの“指導”でパニックに陥ったところに過重労働が重なり、Aさんは行き場を失ってしまったのか。

「Aさんのように娘役が被害を受けやすいのは、宝塚の持つ構造的問題です。男役トップスターが退団すると、相手の娘役も一緒に辞めるのが慣習。娘役は一部を除き、ファンクラブを作ることが許されず、お茶会を開くこともグッズを販売することもできない。経済的に厳しい中でチケットノルマをこなし、舞台で使うアクセサリー類を自腹で用意しなければならないんです」(芸能プロ関係者)