その心の傷は、生涯癒されることはないだろう。だからこそ、娘が存在したことを示すために、歌い続ける。

「昨年12月には、聖子ちゃんの全国ツアー音源を収録したアルバムが発売された同じ日に、沙也加さんのベストアルバムが発売されました。これは“沙也加のことを忘れないで”という聖子ちゃんからのメッセージのような気がしています。来年2月には、ジャズのアルバムがリリースされます。歌い続けることが、聖子ちゃんにとっての沙也加さんへの供養なんでしょうね」

今年の紅白も出ないワケ

 今年も紅白の出場者には聖子の名前はないが、前出のレコード会社関係者はこんなことを言う。

「今年はウォルト・ディズニー・カンパニーが100周年を迎えたこともあり、紅白で特別企画が組まれる可能性がある。そこで沙也加さんを追悼する企画に聖子さんが参加する……ということも考えられなくはありません。しかし、今年は朝ドラヒロインの趣里さんと、その母親の伊藤蘭さんが歌手として出場することが濃厚なので、その親子共演が見られるはず。そうなると聖子さんとしては、そこに自分が出ることをよしとはしないはず。娘との幸せな思い出を、悲しい記憶に塗り替えるのはつらすぎるでしょう」

 今後、聖子が紅白へ出場する可能性はあるのか。所属事務所に問い合わせたが、期日までに回答はなかった。

 沙也加さん不在の悲しみは広がり続ける。その一方、こんな話も。

「沙也加さんの死は、婚約者だった前山剛久さんとのトラブルが原因だとする一部報道もありました。しかし、昨年12月には、前山さんの友人らによる、ふたりのトラブルを否定するかのような発言が報道されたのです。記事では、前山さんが沙也加さんのマネージャーに《お墓参りをしたい》と連絡をするも、返事はなかったと書かれています」(前出・スポーツ紙記者)

 だが、前出の聖子の実兄はこう明かす。

「沙也加が亡くなってから、前山さんからの連絡はいっさいありません。沙也加のマネージャーにも、連絡は来ていないと聞いています」

 こうした雑音をはねのけて、聖子は母として、トップアイドルとして、これからも愛娘のために歌い続ける─。