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ー 時代にマッチする“炎上させない能力”

 昨年12月に発表された、ニホンモニターによる2023年の『番組出演本数ランキング』。581番組で2位となったのは、ハライチの澤部佑だ。

「2023年1月に、ハライチがMCを務めるフジテレビ系の昼の帯番組『ぽかぽか』がスタートしたことが大きな要因でしょう。2022年の17位から、大躍進となりました」(テレビ誌ライター)

 1位だった麒麟の川島明との差はわずか5番組。2024年、早くも澤部がトップの座を射程圏内に収めているという。

「4月から、日本テレビ系とTBS系でそれぞれ新レギュラーがスタートするんです」(テレビ局関係者、以下同)

 現在、『ぽかぽか』をはじめ、テレビ朝日系の『相葉マナブ』、テレビ東京系の『そこ曲がったら、櫻坂?』など、各局でレギュラー番組を持つ澤部。春からは、民放を“制覇”することになる。

日本テレビ系では、2023年に3回放送された『世界未開グルメ』がレギュラー化。現在はドラマ枠となっている水曜夜10時で、ハライチがコンビでMCを担当します。TBS系は、2023年12月の特番が好評だった澤部さんMCの『いくらかわかる金?』という番組です。土曜夜9時『世界ふしぎ発見!』の後継として放送されるそうです」

 これらの新番組について各局に問い合わせると、日本テレビは、

「改編の詳細についてはお答えしておりません」

 とのこと。TBSからの回答はなかった。

 澤部がこれほどテレビを席巻するのはどうしてか。メディア研究家の衣輪晋一さんに聞いた。

今の時代に非常にマッチしているのではないでしょうか」

 特に、澤部のルックスが影響しているんだとか。

時代にマッチする“炎上させない能力”

子ども乗せて自転車を漕ぐ姿も、周囲をほのぼのさせるハライチ澤部
子ども乗せて自転車を漕ぐ姿も、周囲をほのぼのさせるハライチ澤部

「丸刈りにふくよかな体形で、いわば“マスコット的”というか……。コンプライアンスが厳しく、炎上が多い現代ですが、例えばドラえもんやガチャピンに対してのクレームは入りづらいですよね。澤部さんもそれに近くて、ピリついた空気を穏やかにしてくれるんです」(衣輪さん、以下同)

 もちろん見た目だけではなく、

相方の岩井勇気さんは、澤部さんについて、実体がない“無”だと話していたこともありました。そのため、自らは目立たず自然な形で、岩井さんの際どい発言のストッパーになったり、共演者にいいパスを出すというポジションになれる。それが、炎上しづらい状況につながっているんだと思います」

 また、“テレビの役割”との親和性も高い。

「昔は、テレビは刺激があって面白いものでしたが、今はそれがYouTubeやネット配信に取って代わられました。テレビに刺激を求める人が減って、激しいコンテンツに疲弊した人が、澤部さんのような“ぽかぽか”を求めるのかもしれません。澤部さんは、現代のテレビの寵児ともいえるでしょう」

 2024年は澤部のターン!