政治は年齢ではなく、国を動かす力が必要

 2位にランクインは、3500万円の書籍代が大ブーイングを浴びている二階俊博氏。国会議員の中では最高齢で、今月85歳になった。

「権力と金にしがみついて、それが年々顔に表れてきている」(静岡県・48歳・男性)

「金権政治の象徴」(兵庫県・61歳・男性)

 など、金にまつわる負の印象がぬぐえない。

「もう85歳。一般社会ではとっくに引退の年齢です。確かに歩みや会話も遅い印象ですが、知恵は若手議員は足元にも及びません。二階さんを選挙で選んでいるのも紛れもなく国民なんです」

 なぜ世代交代が進まないのか。党内で若手の有望株が育たないことも理由のひとつ。

「今回の問題でも、ベテランを批判するぐらい骨のある若手は1人もいません。例えば元首相の父親を持つ小泉進次郎氏に国民人気が集まりますが、進次郎氏が政治を大きく動かしているかといえばまだまだ。

 国を動かすにはむしろ年季や経験、見識そして統率力など諸々が必要になります」

 ダントツの1位は、83歳の麻生太郎氏。

「発言が上からすぎる。国民のこともばかにしているはず」(埼玉県・47歳・女性)

「時代錯誤の男尊女卑オヤジ」(東京都・33歳・女性)

 と、女性からの批判が相次いだ。

「麻生さんは2度目の総理をあきらめていないという噂もあります。バイデン大統領だって81歳ですから(笑)」

 2月時点で、自民党内のオーバー80は麻生氏、二階氏を合わせてなんと8人もいる。

「例えば今回、裏金問題のリストにも名前が挙がった元防衛庁長官の衛藤征士郎議員(82歳)を知る人は、失礼ながら少ないと思います。連続当選しても、あまり活動が見えない長老議員も大勢います。今回の企画で名前の挙がった6人の方は裏を返せばそれだけ力があり、表に出て仕事しているということなのかもしれません」

 日本人は世界でも特に「変化を嫌う」傾向にあるという。政治を変えたいなら、まず私たち国民もアップデートが必要なのかもしれない。

引退してほしい“老害”政治家ランキング5

1位 麻生太郎 293(159/134)票
2位 二階俊博 254(175/79)票
3位 岸田文雄 122(65/57)票
4位 鈴木宗男 46(20/26)票
5位 辻元清美 42(29/13)票、志位和夫 42(27/15)票

取材・文/植木淳子