「かつて乳酸菌飲料『ヤクルト1000』が高額転売された際にも、10℃以下の冷蔵保存で保管する必要があるところを常温で保存、発送するという、ずさんな管理も問題視されました。騒動を受けて、ヤクルト社は《正規の販売ルート以外で流通したものについては、品質を保証いたしかねます》と注意喚起しています。

 そしてユーザーや消費者から多数の問い合わせを受けると、メルカリはガイドライン違反を理由に出品中の『ヤクルト1000』の削除対応を始めたのです」(前出・ITライター、以下同)

 なるほど相手の素性を知り得ない、『メルカリ』に出品されている商品は保存・保管状況が正しくなされているとは限らない、しかも購入場所もわからない商品だけに、ユーザーも取引でリスクを追わなければならないようだ。

ガイドラインに違反したチェルシーの出品も

 さらに現時点も次々と出品されているチェルシーだが、中にはガイドライン違反に抵触している商品もあるという。メルカリガイド【食品の出品可否について】の項目では、“開封済みの食品の出品の禁止”はむろんのこと、

【消費(賞味)期限および食品表示の記載のない食品は出品を禁止しています。 賞味(消費)期限が印字されていない個包装食品で、外装の賞味(消費)期限が出品画像で確認できないものについても出品できません。】

 との表記も。つまり商品の説明欄には「賞味期限・消費期限」を必ず明記、または確認できる写真の掲載義務があり、これらの表示がない出品はガイドライン違反と見なされる。

「チェルシーに限らず、すべての食品において食べて体調を崩したとしても、販売・製造元に訴え出ることもできません。“どちらの店舗で購入しましたか?”と聞かれて、“転売ヤーから買いました”とは言えないでしょう。手を出すならあくまでも自己責任ということです。

 利用規約に明記している通り、メルカリはユーザー間でトラブルが生じても【弊社は一切の責任を負わない】【当事者間で解決する】と責任をとってくれませんから」

「ホラ、チェルシー もひとつチェルシー」と勧められても、転売品はお断りしたほうがいいのかもしれない。