パートで25万円を稼ぐのにいったい何時間働けばいいと思っているのだろうか。安倍氏が25万円を、お小遣い程度に思っていることが露呈した言葉だった。

 続いて、2009年に政権交代を果たした当時の鳩山由紀夫首相の発言。

ラジオ番組で元『日刊ゲンダイ』ニュース編集部長の二木啓孝氏が、鳩山氏が過去に“給料が減ってサラリーマンの平均年収は1000万くらいですか?”と発言したと明かしました。当時のサラリーマンの平均年収は550万円。女性は280万円。増えて1000万円ならまだしも、減った前提で1000万円とは……。まさに宇宙人のよう」

 まったく国民の足元が見えていないことが露呈した。鳩山氏は「友達の友達がアルカイダ」発言なども含め、庶民とはかけ離れた場所に住んでいるようだ。

永田町の金銭感覚おそるべし

 当時、環境大臣だった石原伸晃氏が発した言葉に怒りを覚えた国民は多い。

「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う除染廃棄物を保有する、国の中間貯蔵施設の建設をめぐり、候補地の福島県側と難航する交渉について“最後は金目(当て)でしょ”と石原さんが発言したんです。住民があたかも補償金や賠償金などを目当てに駆け引きしていると決めつけるような発言に、人の心がないのかとあきれました。原発事故で故郷を追われ再び戻れないかもしれない人々や貯蔵施設建設と向き合う住民を侮辱するもので、看過できない」

 2021年の衆院選で落選した石原氏。参院選への立候補を目指しているそうだが、人の気持ちを少しは勉強したらどうか。

 初当選して、心の内を素直に言葉にしてしまったのが杉村太蔵元衆院議員

「小泉チルドレンとして初当選した杉村さんは当時まだ24、25歳で“料亭に行ってみたい”“新幹線のグリーン車に乗り放題ですよ!”とつい本音を言ってしまった。年間約2100万円の歳費と同1200万円の文書通信交通滞在費が支給され、移動の際はグリーン車に乗れる。しかも1人10万円近い料亭で会合し放題。こんな世界があるのか、と目を見開いて話していた杉村さんは素直だなと思いました(笑)。議員としての素質は欠けていたと思いますが……」

 数々の議員が、カネに関してトンデモ発言を繰り返す永田町。政治とカネがクリーンになる日は来るのだろうか。

政治家センセイの歴代トンデモ発言集

森喜朗
「子どもを1人もつくらない女性を、年取ってから税金で面倒を見るのはおかしい」(2003年)

麻生太郎
「カップ麺は1個400円くらい?」(2008年)
「カネがねえなら結婚しないほうがいい」(2009年)
「老後は2000万円必要」(2019年)

安倍晋三
「パート代は月25万円稼げる」(2016年)

鳩山由紀夫
「給料減って、今サラリーマン平均1000万くらいですか?」(2009年)

石原伸晃
「最後は金目でしょ」(2014年)

杉村太蔵
「料亭行ってみたい」(2005年)
「新幹線のグリーン車乗り放題ですよ!」(2005年)