ぎょうざくんのシリーズ化は?

「餃子って栄養もありますし、食べ飽きません。手作りもおいしいですが、特に冷凍餃子は、疲れていて今日は夕飯の準備をしたくないっていうときにストックしていると便利ですね。まるで餃子の営業みたいですけど(笑)

 ほとばしる餃子愛が止まらない玉田さん。今後、ぎょうざくんのシリーズ化の予定はあるのだろうか。

『ぎょうざがいなくなりさがしています』(1650円税込み/講談社)記事の中の写真をクリックするとAmazonの購入ページにジャンプします
【写真】“ぎょうざパラシュート”の顔ハメパネルを試す玉田さん

「次回作の構想を進めている段階です。最近はお友達やご近所さんからも“今度はぎょうざくんが仲間を探して世界へ旅に出るのはどう?”とか、“から揚げやおまんじゅうなど、別の『○○がいなくなりました』シリーズがいいんじゃない?”など、いろいろなネタを提供してくれるようになって……筆が追いつかないですね(笑)」

 さて、3月末からは、絵本がさらに定着することを願って設けられた絵本週間が始まるが……。

「私にとって絵本は、子どものころからそばにあって、折に触れて眺める“心の栄養”のような存在。眺めているだけで楽しくなったり、癒されたり、幸せな気持ちにしてくれます。読者のみなさんも、ぜひ本屋さんに行ってお気に入りの絵本を探したり、このぎょうざの絵本を手に取ってもらえたらうれしいです」

玉田さんおすすめ餃子の名店

「石松餃子」(浜松市)
浜松餃子の元祖で、円形に並べて焼いた餃子に、もやしを添えて食べるのが特徴。「もやしと一緒に食べるとさっぱりしておいしいです」

「宇都宮みんみん」(宇都宮市)
宇都宮餃子を代表する老舗。白菜とキャベツを中心にした野菜多めのあんで、あっさりとした味わい。出身が茨城県で宇都宮に近い玉田さんが太鼓判を押す店。

「餃子の馬渡」(宮崎県)
友人に案内されて行ったという同店。もっちりとコシがある皮が特徴の手作り餃子で、50年以上使い続けている鉄鍋で焼き上げた焼き餃子が名物。

玉田美知子さん(たまだ・みちこ)1977年生まれ、神奈川県在住。多摩美術大学立体デザイン専攻卒業。第21回ピンポイント絵本コンペ入選、第42回講談社絵本新人賞佳作受賞、2022年第43回講談社絵本新人賞受賞

取材・文/荒木睦美