「もともと関西ローカルだったこの番組が、'07年に全国ネットに昇格した際は大きな話題となりました。あのころは宮根さんも40代。脂がのってイケイケの時期でしたよね」
MCの高齢化も原因か
関西から“刺客”がやってきた、とばかりに、新たなスターの登場に沸いたのも今は昔。スタッフへの尊大な態度は日常茶飯事で、最近も突然、コメンテーターのデーブ・スペクターを怒鳴りつける事態が発生。年齢を重ねるごとに、傲慢な態度が目立つように。
「とげとげしくて圧があるわりには、政治を鋭く斬るわけでもない。ただただ威張っているだけだから、余計に始末に負えません(笑)」
日本維新の会の要人である、吉村洋文大阪府知事や橋下徹氏とはオトモダチ。問題山積みの大阪・関西万博の話題をスルーするなど、もはや“情報番組”の役割を果たしていない。
10年前と比べ、視聴率も半減。同時間帯では、石井亮次アナウンサーが司会を務める『ゴゴスマ』(TBS系)が急激に人気を伸ばし始めている。
「宮根さんが局アナからフリーになる際に、やしきたかじんさんに後押ししてもらったことは有名な話。たかじんさんだったら今の宮根さんの暴走に苦言を呈すこともできたでしょうが、もう彼を諫められる人は誰もいないのかも」
『ミヤネ屋』をはじめ、視聴者から“NO”を突きつけられた番組に共通するのが、MCの高齢化だ。
「宮根さんは61歳、上沼さんは来月で70歳、ナンチャンも60歳、比較的若い華大さんらも54歳です。番組が始まった10~20年前と比べ、気の利いた風刺やキレのいいツッコミができなくなるのも当然でしょう。何より、出演者、スタッフなど制作側がマンネリに甘んじているのが視聴者にまで伝わってくるんです」
コンプライアンス違反や炎上を恐れ、変化を嫌うテレビ局。結果、何十年も似たようなメンツで、似たような番組を続ける事態に陥っている。
権力におもねるあまり当たり障りのない報道に終始し、“情報番組”の体を成していないことも大問題だ。フジテレビ騒動を契機に、かつてない転換期を迎えたテレビ業界。これを機に生まれ変わることができるか─。