堀之内聖SDを名指しで批判するファンも

 浦和レッズは昨年8月、J1リーグ戦が残り12試合となった段階でそのシーズンから指揮を執っていたノルウェー出身の監督との契約を突然解除。後任として、その前のシーズンに指揮を執っていたスコルジャ前監督の再登板が合意に達したと電撃的に発表したのだ。

「浦和はその前からコロコロと監督が代わっていて、これが約4年半で4度目の交代でした。そのことを重く受け止めていると浦和のスポーツダイレクターを務めている堀之内聖さんが声明を出しましたが、このときもネット上では『レッズって結局フロントのおもちゃじゃん』といったようなフロントを責める声が多かったです」

 たしかに解任された監督は結果を残せていなかったのだが、それには同情すべき点が多かったのだという。

「そのシーズンの途中にキャプテンの酒井宏樹をはじめ、副キャプテンで守備の要のショルツや岩尾憲、また、鳴り物入りで加入したノルウェー代表のソルバッケンといった主力選手が相次いで退団。しかも、酒井のあとにキャプテンに就任した伊藤敦樹もチームを離れました。

 退団した事情はそれぞれ異なりますが、主力メンバーを固定できずに戦わざるを得なかった監督だけに責任を押し付けているように見えるフロント陣に、ファンから批判の声があがったのです

浦和レッズの堀之内聖スポーツダイレクター(浦和レッズの公式サイトより)
浦和レッズの堀之内聖スポーツダイレクター(浦和レッズの公式サイトより)
【写真】「まわしてんじゃねーよ」浦和サポーターと思しき男性がスマホを破壊する一部始終

 今回の女子チームの監督解任劇でも名指しでフロントの責任を追及する声がある。

《責任を取るのは、チームの強化を統括するSDでは?》
《まずは、チームを統括するSDが責任を取るのが筋。責任の所在を曖昧にし、監督交代で済ませるやり方は到底容認できない》

 SDというのは先述の堀之内聖スポーツダイレクター。坪井慶介や闘莉王とともに浦和レッズ黄金期の3バックを構築した一人だ。

「現在の浦和レッズの監督で、電撃的に復帰したスコルジャ監督は堀之内さんが連れてきたと言われていて、復帰できたのは堀之内さんと近しい関係だったからではないかという噂も。そういうこともあり、『チームはフロントのおもちゃなのか』と言われたり、SNS上で名指しで批判されているのだと思います」

 また繰り返された“名門浦和”のドタバタ交代劇。ファンがクラブを信頼できるのはいつになるのだろうか。