目次
Page 1
ー 「必要か不要か」という視点
Page 2
ー “支出の意味”を見極めること
Page 3
ー クレジットカードは「便利」だからこそ危険でもある
Page 4
ー 貯まる人と貯まらない人の差は、「収入」ではない

 なぜ、まじめに家計簿をつけているのに、お金が貯まらないのか。

多くの人が『ジャンル別』に家計簿を整理します。食費、日用品、通信費─どれも一見、きちんと分類されているように見えますよね。でも、この方式には落とし穴があるんです

「必要か不要か」という視点

 そう話すのは漫画家で節約アドバイザーのなぎまゆさん。まず指摘するのは、「家計簿はつけて終わりでは意味がない」という点だ。

『ジャンル別』の家計簿では、何が無駄だったのかが見えにくいのです。例えば『食費』の中に、栄養をとるためのキャベツもあれば、なんとなく買ってしまった菓子パンもある。どちらも『食費』ですが、意味はまったく違います

 そこで登場するのが、「要・不要」で分ける家計管理の考え方。

「私自身、『必要か不要か』という視点で支出を見直して、『これって本当に必要?』と自問自答するようになりました。そうすると、自然と無駄な出費に気づけるようになりました」

 なぎさんは以前はなかなか貯金ができない体質だったという。

「つい大きな衝動買いをすることや、コーヒーや缶ジュースなど日々の細かい支出に気を配れず、財布にお金があれば後先考えずに使っていました」

 友人の影響でブランド品を買ったり、投資に失敗した経験もあったという。

 だが、「これは本当に自分に必要だったのか?」と問い直す習慣がついてから、家計は目に見えて変わっていったという。