貯まる人と貯まらない人の差は、「収入」ではない
「もっと稼げれば貯金できるのに」と考えている人も多いだろう。しかし、なぎさんはそれは間違いだという。
「収入が増えても、無駄遣いが増えれば意味がありません。むしろ、収入に関係なく『使い方の判断力』がある人が、自然とお金を貯めていくんです」
レシートを見て“いらなかったもの”を定期的に確認して習慣化するのがおすすめ。
「中高年世代の方は、ついつい惰性で続けてしまいがちな支出や保険の見直しを特におすすめします。また、私にもいえることですが、この先年齢とともに判断力が低下することも考慮して、複雑な契約や解約が必要なものは避けたほうがいいかもしれません」
節約は、苦しくつらいもの。そんなイメージを持っている人も多いだろう。しかし、なぎさんの考え方はまったく逆だ。
「『いらない支出』に気づくことで、『本当に欲しいもの』が見えてくるんです。つまり、節約とは、『自分にとって必要な生活』を整える作業なんです」
節約は我慢や頑張ることではなく、気づくことだと話す。
「“このくらいなら大丈夫”“いつもの習慣だから”と、支出を見直す機会が少なくなっているのかもしれません。いま一度『要・不要』という視点で家計を見直してみてください。ただし、健康に関する支出は削らないようにしたいですね」
特別な知識や技術がいらないこの方法。誰でも、今日から始められるので試してみたい。

なぎまゆさん●漫画家。元・片づけられない人間が「片づけに必要なのは几帳面になる“努力”ではなく、大ざっぱでも片づけが続く“工夫”である」という視点で片づけ漫画などを執筆。
お話を伺ったのは……なぎまゆさん●漫画家。元・片づけられない人間が「片づけに必要なのは几帳面になる“努力”ではなく、大ざっぱでも片づけが続く“工夫”である」という視点で片づけ漫画などを執筆。『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』(KADOKAWA)を上梓。