これまでの日本人メジャーリーガーは妻の出産前後をどのように過ごすことが多かったのか。現地で長年取材をするスポーツライターの梅田香子さんに聞いた。
ドジャースタジアムにはママ向けの手厚いサポートが
「1人目は日本で出産する人が多かったです。ただ、飛行機は乳児に負担がかかり、生後6か月ほどたってからがいいとされているため、日本で生まれるとしばらく子どもにも奥様にも会うことができなくなってしまいます。
また、将来的な子どもの選択肢を増やすためにもアメリカで産んで、アメリカ国籍も取得しておくほうがいい。松坂大輔さんや上原浩治さんの子どもはアメリカで育ち、アメリカでの生活を気に入っています。カブスの鈴木誠也選手の妻の愛理さんは1人目を日本で、2人目はアメリカで出産しています。大谷選手はそういった話を聞いていたのかもしれません」
2024年は、しばしばドジャースタジアムに観戦に来ていた真美子さん。子どもを連れていっても手厚いサポートが待っている。
「球場にはベビーベッドが置かれていたり、球団が雇ったナニーが大勢います。そのため、奥様たちは球場で子どもと一緒に過ごしたり、ナニーに任せて自分は試合を見たりと自由に過ごすことができるので、球場に子どもを連れてくる人が多いです」(梅田さん)

一方で、ロサンゼルスの治安が不安視されているが、大谷が暮らすエリアでは心配ないようだ。
「ロサンゼルスには治安が悪い場所もたしかにありますが、大谷選手が住む場所は問題ないでしょう。アメリカのセレブが住むエリアは知らない人が歩いていたら通報されるレベルのセキュリティーです。
アメリカでは、同じエリアには同じ大きさの家が立ち並び、固定資産税が高い。そのため、収入によって住むエリアが決まってしまいます。治安もいいですし、ロサンゼルスは暖かくて気候もいい。子どもを育てるには、とてもいい環境だと思います」(梅田さん)
大谷家は子どもの誕生によって生活は変化するが、フィールド同様に子育ても順調にいきそうだ。