やりがちな“間違い”
天気のいい日は日干しを。ただし、色あせが心配な衣類は陰干しでも問題ない。
「色あせが心配なら無理に直射日光に当てる必要はありません。その代わり、扇風機やサーキュレーターで風の流れをつくって、早く乾燥させることを心がけてください」
部屋干し時の対策についてもテクニックがあるという。
「エアコンの除湿機能と扇風機を併用すれば、外干しと変わらないレベルで乾燥させることができます。洗濯物同士の間隔を十分に空けることも大切で、厚手のタオルやジーンズは、ハンガーを2本使って立体的に干すと驚くほど早く乾きますよ」
綿や麻などの天然素材についてはデリケートな扱いを心がけたい。
「天然素材は吸湿性に優れている分、菌も繁殖しやすいんです。こまめな洗濯と十分な乾燥が大切です。40度程度のお湯洗いが効果的ですが、色の濃いものは最初はほかとまぜずに単独で洗い、色落ちをチェックしてください」
ポリエステルなどの化学繊維には、また別のアプローチで対応しよう。
「化学繊維の最大の弱点は、皮脂汚れが非常に落ちにくいこと。だからこそ、食器用洗剤での予洗いが特に威力を発揮します。速乾性に優れているので風通しの良い場所に干せば短時間で乾きますが、高温には弱いので乾燥機は避けたほうが無難です」
夏場の洗濯で多くの人がやりがちな間違いについても、森藤さんは教えてくれた。
「洗剤をたくさん入れれば汚れがよく落ちると勘違いしている人が多いんです。でもこれは完全に逆効果で、すすぎ残しが発生して、それが新たなニオイの原因になってしまいます。柔軟剤も同じです。
特にタオルに柔軟剤を使いすぎると、吸水性が著しく低下してしまいます。ふわふわにしたい気持ちはわかりますが、機能性を重視するなら控えめに使いましょう」
洗濯機のケアと正しい洗濯ワザを身につけることで、今年は快適な洗濯ライフを!

教えてくれたのは……森藤永太郎さん●洗濯機分解洗浄に特化した専門サービス「洗濯機のまじん」スタッフ。SNSや各種メディアでも多数取り上げられ、注目を集めている。お客様一人ひとりへの丁寧な対応と、高い顧客満足度。他社では断られることの多い機種や洗浄方法も対応可能。