佳子さまは両陛下に帰国の挨拶
約2週間ものブラジル公式訪問を無事に終えたばかりの秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは6月24日、日本芸術院賞の受賞者らを招いて皇居で開かれた茶会に出席した後、両陛下に帰国の挨拶をした。その場には、愛子さまも同席した。ブラジルのルラ大統領を表敬訪問した際に佳子さまは、「両国の友好親善の一層の増進を願っております」との両陛下のお言葉を大統領に伝えており、大統領からの両陛下へのメッセージやブラジル訪問の思い出話などに花が咲いたことであろう。
両陛下は7月6日から13日まで、国賓としてモンゴルを公式訪問した。両陛下は首都ウランバートル郊外にある日本人死亡者慰霊碑を訪れ、先の大戦後、旧ソ連に抑留されモンゴルで死亡した約1700人の日本人を追悼して供花したという。
日本とモンゴルとの友好関係促進と、戦後80年の慰霊の旅でもあったのだ。
前述した今年の記者会見で陛下は、次のように語っている。
「両国の相互理解が、外国訪問によって深まり、その国との友好関係を築いていくことが大切なのではないかと思います。やはり、人と人との結びつきが、やがて国と国との平和に結びついていくことになるのではないかと思います」
現在の国際情勢は、戦禍が絶えることがない。国と国、人と人との友好親善が平和な世界を築くためにますます重要となっている。国際親善の場で、これからも佳子さまが担う役割は、決して小さいものではない。
<文/江森敬治>
えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に2025年4月刊行の『悠仁さま』(講談社)や『秋篠宮』(小学館)など