佳子さまのブラジル公式訪問報告

皇室の伝統行事「外交団鴨場接待」で、愛子さまと佳子さまは各国の駐日大使夫妻らと英語で交流するなどホスト役を務めた(2025年2月14日)
佳子さまは7月4日、ブラジル公式訪問を無事に終えた報告を行うため、東京都八王子市にある武蔵陵墓地を訪れた。淡いグレーの参拝服姿の佳子さまは、曽祖父、昭和天皇が眠る武蔵野陵と、曽祖母、香淳皇后の武蔵野東陵の前でそれぞれ玉串を捧げ、拝礼した。
話は前後するが、佳子さまは、6月24日、日本芸術院賞の受賞者らを招いて皇居で開かれた茶会に出席した後、両陛下にブラジルからの帰国の挨拶をしている。その場に愛子さまも同席していた。
モンゴル公式訪問を前に7月2日に行われた記者会見で、天皇陛下は、今年11月に予定されている長女、愛子さまのラオス公式訪問の準備の状況や、期待していることを記者から尋ねられ、前述のように答えている。
「皇室の国際親善の役割については、皇室が果たすべき役割の中で大事な柱の一つ」と、この記者会見で述べていた陛下は、おそらく愛娘の海外デビューに並々ならぬ意欲を持って臨むことと思われる。陛下は会見の中で愛子さまが、ブラジル訪問を終えた佳子さまと会ったことに触れ、「こうした機会も通じて、愛子自身も皇室の外国訪問について学ぶことができた」と、話していた。
両親からのアドバイスはもちろんではあるが、年齢の近い“姉”のような佳子さまからの温かい助言や、親切な指導などが大きな意味を持つかもしれない。ぜひ、佳子さまから愛子さまに、外国訪問成功のノウハウなどを伝授していただきたい。
<文/江森敬治>
えもり・けいじ 1956年生まれ。1980年、毎日新聞社に入社。社会部宮内庁担当記者、編集委員などを経て退社後、現在はジャーナリスト。著書に2025年4月刊行の『悠仁さま』(講談社)や『秋篠宮』(小学館)など