厳戒態勢だった最後のライブツアー

 道重は自ら「劣化という言葉は私にはない」「常にピーク」と公言し、そのとおり、“劣化しないアイドル”を貫き通したことに称賛の声が集まった。

元モーニング娘。の道重さゆみ(本人のインスタグラムより)
元モーニング娘。の道重さゆみ(本人のインスタグラムより)
【写真】“伝説のアイドル”道重さゆみ、最後の投稿画像

 さらに、ファンだけではなく業界からも道重へのメッセージが絶えない。その中でもファンが感動したのが、彼女を生み出した音楽プロデューサーのつんくのメッセージだ。

「つんくさんは、15日の早朝に自身のXを更新。道重引退のニュースを引用し、《そして、作品は完成した。本当にお疲れ様でした》とコメントしました。歌やダンスが苦手だった道重さんを『この子自体が作品だ』とオーディション時代に語っていたつんくさん。22年の時を経て、“道重”という作品の集大成を誰よりも感慨深く感じているのでしょう」

 そんな完成された道重の姿を見ることができた最後のライブツアーは、7月15日からスタートしていた。東京・仙台・名古屋・山口・大阪と5都市を回ったが、どの公演にもメディアが入ることはなく、厳戒態勢だったと前出の芸能ジャーナリストは振り返る。

「道重さんのInstagramでは、ライブツアーの報告ショットが多数上がっていましたが、メディアで報道されることはありませんでした。『大好きなファンの皆さんとたくさん笑い、楽しく過ごしたいです』と語っていたように、目の前にいるファンとの時間を最優先したいという判断だったのでしょう。映像ではなく、記憶に残るアイドルとして有終の美を飾ったようです」

 道重の“アイドル人生”の物語は、伝説として語り継がれていくことだろう。