1978年から放送され、今年で48回目を迎えるチャリティー番組『24時間テレビ愛は地球を救う』(日本テレビ系)。暑い夏に放送され、その存在意義についてもアツく議論が交わされる番組だが、実際、視聴者はどう考えているのか?
70%超え「見ない」派の意見
『24時間テレビ』を見るか見ないか、その理由を全国30代~60代の男女300人にアンケート調査で聞いてみた。
今年、「見る」と答えたのは80人で26・67%。「見ない」という人は220人で73・33%という結果になった。まずは「肯定派」の意見。いちばん多かったものは、「毎年見ているから」という声だった。
「年に1度なので、これを見ないと落ち着かない感じがします」(宮城県・女性・56歳)
「毎年見ているから。もはやルーティンです」(北海道・女性・51歳)
そのほかには、
「生放送の番組は、どんなハプニングが起こるかわからないので見ていて楽しい」(東京都・男性・59歳)
といった、純粋に番組を楽しみたいという人もチラホラ。また、チャリティー番組ということもあり、
「人の善意を感じることができる」(広島県・男性・61歳)
“善意”や“感動”を求めている層も一定数いた。対する「否定派」は、
「マンネリの極み。慈善の押し売り」(神奈川県・男性・63歳)
「感動の押しつけのような演出が多く、好感が持てない」(神奈川県・男性・67歳)
のように、いちばん多かったのは“マンネリ”“感動の押しつけ”といったワード。「肯定派」が求めているチャリティーという側面も、
「日テレの年間の売り上げを左右するほどの莫大なお金が動く謎の偽善番組」(山口県・男性・53歳)
こういった、企業の“金儲け”に脳内で変換されているようだ。これは2023年に寄付金や会社の資金を、日本テレビ系列の日本海テレビの元局長が着服していた、と報じられたことも原因なのだろう。
「チャリティー番組がうさんくさい」(埼玉県・男性・63歳)
「集まった募金が正しく使われていると思えないから」(大阪府・女性・55歳)
といった声も多かった。また、毎年「どうして走らなくてはいけないの?」と指摘される、目玉企画のマラソンについても、
「マラソンをさせるのが不思議。別に24時間テレビをやらなくとも募金は集まると思う」(静岡県・男性・63歳)
「この猛暑の中マラソンをする意図がわからない。もちろん感動もまったくしない」(広島県・男性・46歳)
こんな意見がありつつも、昨年の瞬間最高視聴率を叩き出したのは、マラソンを走ったやす子のゴールした瞬間で、25・4%だった。今年のマラソンは『SUPER EIGHT』の横山裕が走る。
昨年同様、彼がゴールする瞬間に最高視聴率を記録するのか?番組全体の視聴率はどうなるのか?
「オワコンと言われても、気がつくと見ています」(岩手県・女性・41歳)
なんて声もある『24時間テレビ』。放送前の「見る・見ない」も含めて盛り上がっているのは間違いないのかも。
取材・文/蒔田稔