Aさんのように芸能人に会うだけでうれしいという人もいれば、Bさん(30代・女性)のように、大好きな俳優に会う、“推し活”としてギャラなしでエキストラをやっている人もいる。
自分のファンには塩対応な俳優T
エキストラ歴6年というBさんは、最近不倫騒動を起こした人気俳優Tの大ファン。ボランティア事務所に何社も登録して、現場に参加。Tを間近で見られたり、同じ空間にいるだけで幸せだという。
Tの人気はものすごく、エキストラの中に推しコミュニティーがあり、SNSで撮影現場に関しての情報交換もしているとか。
「全10話のドラマのうち6話に参加したこともあります。毎回会えるだけでうれしくて!」
このような推しコミュニティーは旧ジャニーズの俳優にもあるとか。ただ旧ジャニーズの場合、“推しかぶり”になるとバチバチの険悪な関係になってしまうそうだ。しかし前出のAさんによると、Tはエキストラのファンには冷たいとか。
「自分のファンが来ているのをわかっているのに、いつも塩対応なんですよね。あと、現場には必ず遅刻してくるし、しかも寝癖をつけたまま現れるズボラな性格です(笑)」
また、バラエティーもこなし、『紅白歌合戦』の司会も務めた俳優Oも塩対応で有名だとか。しかも、エキストラに自分のファンが来ているか探すことを欠かさないナルシストだという。
「エキストラにファンがいても塩対応の人は多いですよ。対照的に、音楽グループでも活動し、俳優としても数多くの作品に出ているPさんは、現場を和ませてくれるすごくいい方。
一番すごかったのは、アカデミー賞受賞作にも出演している俳優Nさんかな。彼は僕たちエキストラをはじめ、現場の人全員に挨拶をしてくれるんですよ。しかも、こちらが挨拶を返すと、また笑顔で“ニコ返し”してくれる。男でも惚れる人でしたね」(Aさん)
また、元女性アイドルグループの一員で、女優のHが主演した作品は、彼女がドタキャンをしてしまったため、エキストラで参加したにもかかわらず、お蔵入りになってしまいがっかりしたとか。Aさんによると作品のお蔵入りはよくあることだそうだ。
最近はテレビ局よりもネット配信のドラマが数多く制作されている。それに比例して、そのような現場でもエキストラが多用されている。映画好きが高じて6年エキストラをやっているCさん(30代・男性)も参加した一人。
以前、映画のロケ弁でうな重が出たことに感動したというCさんだが、ネット配信ドラマの現場の食事はそれ以上に豪華だったとか。
「その現場は、朝7時集合で終了は夜8時くらい。夏の炎天下、16日間も拘束されましたが、食事は超豪華! 魚・牛肉・鶏肉と常に3種類くらいあって、選び放題。しかも、休憩場にはお菓子がお店のように並べてあり、これも取り放題! 感動しましたよ(笑)」