旧ジャニーズの性加害問題には強気に言及

 仕事で結果を出しているため、その発言力も強い。

「政府に対して“消費税増税”を進言したり、組織の活性化のため“45歳定年制”なども提唱しています。これらの発言は物議を醸すこともありますが、世の中に一石を投じ、世論を巻き込みながら自分の影響力を行使してさらに強めていくという、彼なりの戦略なのでしょう」

 精力的に発信する姿勢から“物言う経営者”として、日本の社会、経済界に大きな影響を与えてきた新浪氏。その力はメディアや芸能界にも及んでいた。

「2023年に故・ジャニー喜多川氏による性加害問題が表面化した際、新浪氏は“ジャニーズ事務所を使うことは児童虐待を認めるということ”と一刀両断。どのメディアもしばらく旧ジャニーズタレントの起用を見合わせることになりました」(前出・ワイドショースタッフ、以下同)

サントリーのCMに出演中の蒼井優(サントリー公式ホームページより)
サントリーのCMに出演中の蒼井優(サントリー公式ホームページより)
【写真】イケイケの小麦色の日焼けが目立つ、元ローソン社長時代の新浪氏

 2024年末に取り沙汰された、中居正広とフジテレビの元アナウンサー間で起きた性加害トラブル、いわゆるフジテレビ問題でも存在感を発揮。

「騒動後、各企業がフジテレビへのCMを見送っていましたが、4月に発表された再発防止策を高く評価して、いち早くサントリーのCM再開の検討を表明。これ以降、ほかの企業もフジテレビのCMを再開する流れができました」

 ガバナンスを説く立場から一転、疑惑の目を向けられるようになった新浪氏。すでに辞任したとはいえ、今後、サントリーのCMにも影響が出るかもしれない。

「“トップが薬物疑惑をかけられた企業のイメージキャラクター”というネガティブな受け止め方もできますからね。現在、サントリーのCMには蒼井優さんや上白石萌音さんらが出演していますが、今後どうなることやら……」

 過去にサントリーとも仕事をしたことがある芸能プロ関係者に話を聞いてみた。

「今回の不祥事でサントリーのような大企業のCMを降板するタレントは、ズバリ皆無でしょう。CMの出演料は人気タレントなら年契約で5000万円、中堅でも3000万円と高額。契約期間中に追加の撮影があれば、契約料の3〜10%の出演料が発生するなど超大口案件なんです」

 対してドラマ出演料は、よくて1話200万円という。

「タレントが不祥事を起こしたら違約金が発生しますが、これはスポンサー側にも適用されます。もしサントリーのCMに出演中のタレントが、今回の騒動でイメージが悪化したと主張すれば成立するかもしれませんが、新浪氏にかけられた疑惑の行方次第でしょう。

 今回のようなケースであれば、大方の芸能プロはむしろサントリーさんに寄り添って契約更新を希望します」(同・芸能プロ関係者)