妻の石黒彩の姿も
「控室からステージまでは車イスで移動していましたが、人が集まり過ぎないように、市の職員の方が4人体制でロープを持って移動していて、かなりの厳戒態勢でした。それでも多くの方々が集まってきてしまって、本当に押されたら倒れてしまうような状態でしたね……。そういった事情もあって、移動用に福祉車両も用意されていました」(祭りの参加者)
ファンのために笑顔を見せる夫の傍らには、妻の石黒彩の姿が。
「控室でもずっと真矢さんのことを心配していて、トイレに行くときも腕を組んで寄り添っていました。とても仲のいいご夫婦で、石黒さんも献身的な方だなと感じましたね」(前出・たばこ祭り実行委員会スタッフ)
石黒自身もInstagramで、《常にポジティブで弱音を吐かず音楽と向き合ってきた主人を誇りに思っています。回復に向けて笑顔を絶やさず歩む真矢をこれからも精一杯サポートしていきます》
と投稿しており、言葉通り、祭りの日も全力で夫をサポートしていた。たばこ祭りにかける真矢の思いも並大抵ではなく、秦野市を通して出したコメントの中でも、
《とにかくお祭りが一番好きなんです。大事なんです。特に2023年より「はだのふるさと大使」に就任してからは、祭りばやしを後世に残したいという思いで、「秦野祭囃し社中」を結成して、お祭りをさらに盛り上げられるよう活動もしてきました》
と語っている。地元への愛を実際に形にもしているようで、
「毎年100万円を、協賛金として祭りに寄付してくださっているんです。出演料も機材運搬の実費だけでいい、と言われることもありました。収支だけ見たら、完全にマイナスですよね……。採算度外視で貢献の姿勢を示してくださることは、本当にありがたいです」(前出・たばこ祭り実行委員会スタッフ)
病を抱えながらも、地元の祭りに立った真矢。その強い思いは市民やファンのみならず、たくさんの人の心に刻まれたに違いない。