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ー 存在感を示せなかった仮装大賞

 10月7日、お笑い芸人の萩本欽一の新番組『9階のハギモトさん!』(BS日テレ)がスタートした。

存在感を示せなかった仮装大賞

「番組はスポンサーも出演料もない異例のスタイルで、スタジオ装飾は大学生が手作り。萩本さんの事務所の9階で撮影されることから番組名が付けられました。内容は『欽ちゃんの思いつきやアドリブで変化する』と報じられていて、事前に構成が固まっていないフリースタイルなもののようです」(放送作家、以下同)

 ネット上で、往年の“欽ちゃん流”がどのように発揮されるか注目される一方、懸念の声も上がっている。

《スタッフ振り回されそう パワハラすごいみたいだし》
《おじいちゃんだよね、もう隠居しなよ 痛々しくて見てられない》

 こうした声が寄せられるのは、最近の萩本の言動が話題になったからだ。

「2025年8月の『24時間テレビ・仮装大賞チャリティSP』では、審査員のアンミカさんのコメントに対して萩本さんが『話が長い!』とツッコミを入れたほか、くりぃむしちゅーの上田晋也さんに『オチが悪かった』と強めの“ダメ出し”をする一幕が見られました。仮想大賞の“相棒”である香取慎吾さんの不在も“暴走”に拍車をかけてしまったものと見られます。とはいっても、大阪・関西万博で収録された同年5月の放送では、香取さんがいてもその横でほとんどしゃべらず、存在感を示せていませんでしたが

 ネット上では、

《欽ちゃん伝説みたいに言われているけれど、ヤバいエピソードいっぱいあるよね》

 といった声もある通り、もともと萩本は“変わり者”で知られる。

 2017年に萩本に密着したドキュメンタリー映画『We Love Television?』を監督した日テレラボのシニアクリエイター・土屋敏男氏がウェブサイトに寄せたコラムで、全盛期の萩本との驚愕エピソードを披露している。

「夕方から始まった打ち合わせが12時間におよび、内容はずっと萩本さんの世間話で、同じ話を何度も聞かされたそうです。しかしその後、萩本さんが『あいつはスゴい。一瞬も気を抜かずに12時間聞いていた。合格!』と言われ、『欽きらリン530』のディレクターになれたと記していました。こうしたエピソードから、萩本さんは一部では“パワハラ気質”の持ち主との指摘も。コンプライアンス意識が高まる中で、萩本さんの“昭和的な現場”がどこまで許容されるかも注目されています」

 萩本といえば、バラエティー番組に無名タレントを起用してスターに仕立てたほか、素人いじりなどを取り込むなど、現在の“テレビの笑い”を作った人物として知られる。テレビ界の“生ける伝説”が再び現場に戻ってくるわけだが、萩本の年齢は84歳と高齢だ。令和との相性はいかにーー。