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ー 同期当選組の野田氏と高市氏

 

 自民党総裁選で勝利し、初の女性首相誕生に“王手”をかけたかに見えた高市早苗衆議院議員の周辺が騒がしい。

同期当選組の野田氏と高市氏

「高市新総裁の誕生を受けて、保守色の強い高市さんに公明党が難色を示し、連立の離脱を表明しました。公明党は野党との連携も示唆しており、高市さんが総理になれない可能性も出てきました。与党である自民党総裁と日本の総理が別の人間になる“総総分離”状態が長引く懸念もあります」(政治ジャーナリスト、以下同)

 さらに、“身内”であるはずの自民党の野田聖子衆議院議員が、10月12日に音声配信メディアであるVoicy(ボイシー)内で発した高市氏批判とも取れる内容が波紋を呼んでいる。

「野田さんは、今回の公明党の連立離脱の背景を語りました。《今回の自民党のトップみたいな人たち》は公明党に対して《アンチの発言が多かった》こと、連立政権を組んでいても関係性は決して良好ではなかったと裏側を暴露しました。今回の連立離脱の動きについては《想定していなかった。正直どう表現したらいいかわからない》とも話しています」

 仲間を後ろから撃つような野田氏の“口撃”にネット上では冷めた声が聞かれる。

《ただの女の嫉妬 くだらない》
《野田聖子さんって妬み僻み足引っ張りたいだけ》
《こういう時に人柄って出るよね。野田聖子が総理大臣になる日は永遠に来ない》

 こうした声が寄せられる理由は、野田氏と高市氏が“ライバル関係”にあるためだと前出の政治ジャーナリストが解説する。

「野田さんと高市さんは1993年初当選の“同期”です。野田さんも2021年に総裁選に出馬しており、高市さんと同様、日本初の女性首相の座を狙ってきた人物です。この時の結果は岸田文雄さんが当選。野田さんは最下位になりました。次の24年の総裁選への出馬は断念しています。ここぞとばかりに、高市さんのせいで連立政権が崩壊したと言わんばかりの野田さんの物言いは、こうした関係性があるためと見る向きも多いのです」

 公明党の支援や応援がない場合、次の衆議院議員選挙で自民党はさらに議席数を減らす可能性も取り沙汰されている。党そのものが危機を迎えている自民党議員としては“内輪揉め”だけは勘弁してもらいたいと思っているだろう。