5か月にも及ぶ騒動に終止符

 そして10月31日、2度目の不信任決議案が可決されたことで、5か月にも及ぶ騒動に終止符が打たれた。田久保氏の失職には、

《ようやく失職が決まってよかった。長かった》
《失職に向けて動かれた皆さん、お疲れさまでした》

 と、安堵の声もあった一方で、

《議会が停滞した期間にもこの市長には給与が支払われることが納得いかない》

《田久保さんは辞職しても再選の目はなかったので、少しでも長く在任した方がお給料が多くもらえるという判断があったのでは》

《学歴詐称疑惑で5か月も市議や職員の労力が市政以外に使われて、一体いくらの損失があったんだろうと思うとやりきれない》

《再選挙するにしても、また多額の税金がかかる。泣きたいのは市民だよ》

 など、田久保氏の学歴詐称疑惑にかけた時間や労力、失われた税金に対して憤る声が多く見られた。

「市長の月額給与は85万円ほどで、学歴詐称疑惑が挙がっていた間も支払われています。学歴詐称問題が浮上して以降、市はクレーム対応に追われ、爆破予告まで寄せられる事態になりました。停滞していた間に市長に支払われた給与や手当、市民や市議が市政に注ぐべき労力が別のことに割かれた損失は、計り知れません」

 2度目の不信任決議案が可決され、失職が決まった田久保市長は涙を流したが、泣きたいのは田久保氏に振り回された伊東市民では――。