11月19日、静岡県伊東市の田久保眞紀元市長が、自身の失職にともなう市長選への立候補を正式表明した。
市議会選では“田久保派”も当選
田久保元市長は、2025年5月に行われた市長選で当選を果たすも、6月に学歴詐称疑惑が浮上。
「田久保氏は市長選挙で除籍になっている東洋大学を卒業したと学歴を詐称して、公職選挙法違反の疑いがあると批判が殺到。さらに卒業証書の提出も拒否し続けたため、伊東市議会が市長の不信任案を全会一致で可決したほか、伊東警察署に刑事告訴状も提出され、受理されています」(スポーツ紙記者、以下同)
不信任案可決を受け、田久保元市長は地方自治法の規定により10日以内の市長辞職か市議会の解散を迫られたが、期限となる9月10日に市議会の解散を決定した。
「10月19日に行われた市議選では投開票の結果、新人の当選は2人にとどまりました。そのうち田久保氏の不信任案に反対する者は1名であり、10月31日に2度めの不信任決議が可決され、同日付で市長を辞職しています」
ここまでは事前に予想された流れであるものの、まさかの市長選再出馬にネット上は《市民に見限られた人間がどんな面下げて立候補するのだろう》《図々しいと言うか、厚顔無恥と言うか…》と厳しい意見が並ぶ。
また、《市議会選で田久保支持者が当選したから、反田久保で票が割れると、どうなるかわからないぞ》といった田久保氏の当選の可能性を憂慮する声も。伊東市長選挙をめぐる現状を政治ジャーナリストが指摘する。
「選挙は12月14日に投開票が行われますが、11月17日に伊東市役所で行われた立候補予定者説明会には12陣営が参加し、田久保氏を含めて10人程度の出馬が取り沙汰されています。そこで“反田久保派”の票が割れた場合、前市長の田久保氏に有利に働くことになります」
さらに、新市長は12月の選挙で決まらない可能性もある。
「市長選挙で有効投票数の4分の1を獲得した候補者がいないと、選挙後14日の異議申し立て期間を経て、50日以内に再選挙が行われます。その場合、最初の選挙の得票数に関係なく立候補が可能なほか、新たな立候補者が名乗り出ることも可能性です。これまでも再選挙となった自治体はあるだけに、この可能性もゼロではありません」
市民にとっては混乱の長期化だけは避けたいだろう。12月の選挙結果に注目が集まる。
















