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 大河ドラマ『真田丸』で主人公・信繁の初恋の人、梅を演じている黒木華

大河ドラマの出演が決まって、いちばん喜んでくれたのは母方のおばあちゃんでした」

 重要な役を担うことについて、意気込みを聞いてみた。

「実は、大河ドラマをあまり見たことがなかったんです。歴史が苦手で、誰が誰だかわからなくなっちゃって……(笑い)。でも、今回のドラマは三谷さんが、人と人のドラマとしてすごく面白く書いてくださっているので、撮影に入るのをすごく楽しみにしていました」

 そんな三谷幸喜から撮影前に言われたことがある。

「“書きたいことがありすぎて、それを全部詰め込んじゃったから早口でしゃべって”と。だから、とりあえず早口でセリフを回すことを頑張ろうかなって(笑い)」

 彼女が演じる梅は、真田の郷で農民として生きている女性。当時の“普通の人”として丁寧に描かれていると黒木は説明するが、そのキャラクターについてこう語る。

「天然なのか、そう装っているのか、わからない女性(笑い)。すごく賢い女性なんですけど、人によってはイヤミに聞こえてしまうことを、悪気なく言ってしまうとか……。監督には、行きすぎると意地悪になってしまうので、そのスレスレを狙ってほしいと言われました」

 その“スレスレ”をどう演じている?

「できるだけ素直に、邪悪なことを考えないようにしています(笑い)。梅ちゃんと同じように信繁さんに思いを寄せている、長澤(まさみ)さんが演じるきりちゃんのほうが率直にものを言うと思うんですけど、梅ちゃんは“これは言うべき”と一応は考えているんです。ただ、その言い方に問題があるというか(笑い)」

 そのきりと、これから三角関係になっていくけど?

「ただの恋のライバルではなく、仲よしというか、女同士のいい関係もありつつの三角関係なんです。きりちゃんはお姫さま的な愛らしさがありますし、梅ちゃんはきちんと地に足をつけて生きている農民。それぞれの魅力を見ていただければいいなと思います」