確かに、ファンクラブ限定でチケットを発売するといっても、300万人が登録しているといわれている、ファンクラブ全員が見ることのできるライブ本数ではない。もっとやってほしい、と願うファンにしてみれば、結果的に不完全燃焼になってしまうのかもしれない。しかし─。
Jr.時代から慣れ親しんだNHKホール
「今回の嵐の解散ライブは、まれなケースだと思います。大多数の解散ライブは、人気がなくなったことが理由で行われる、いわば“解散ビジネス”。でも嵐のメンバーはこのツアーで大儲けしようと思っていないだろうし、その必要もないくらいソロでも活動できています。ラストツアーは、ファンに対して誠実にありたい、というメンバーの思いなのでしょう。人気があるのに実働していないグループがラストツアーを行うと、こんな問題が起こるんだなと(笑)」
5人の仲の良さとファンとの一体感が嵐の最大の魅力、と語る宝泉氏。では、会場に入れないファンには、どんな接し方を考えるのか。
「『紅白歌合戦』への出場も選択肢として十分あるかなと。会場のNHKホールは、Jr.時代から立っているステージですし、何より嵐として12回出場しています。NHKとしては本気で出てほしいだろうし、活動休止の最後のテレビ出演が『紅白』で、“終わりの始まり”が同じ『紅白』というのもアリかな、と思います」(宝泉氏)
ラストツアーの日程発表だけで大騒ぎになった嵐。5月末の最終日まで、“狂騒曲”はまだまだ続く。
取材・文/蒔田稔











