大物脚本家と豪華俳優が出演もがっかり
1位は『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)。
「スケールが大きくて話が飛びすぎ」(栃木県・42歳・女性)、「前評判に期待したが、見ていると疲れる」(岡山県・63歳・男性)、「脚本がテレビドラマには向いていなかった。舞台なら面白かっただろうと思うと残念」(東京都・69歳・女性)と、96票。
三谷幸喜のオリジナル脚本、主演は菅田将暉と、鳴り物入りでスタートしたが。
「テーマは演劇、舞台は'80年代の渋谷で、シェイクスピアをストリップ劇場でやる。ターゲットが狭く、共感しにくかった」
三谷の自伝的物語で、若き演出家の奮闘を描いた。
「小栗旬さんが蜷川幸雄役で出てきて、その顔を見た瞬間にもう全部許せちゃった(笑)。ただ、そういうことも含めて、'80年代と演劇に対して思い入れがないと興味が持てない。テーマの間口が狭くて、みんながついていけなかった」
2025年を振り返り、カトリーヌさんが総論を語る。
「今年は流行語大賞にノミネートされるような大きな話題作がなかった。テーマが限定されがちで、みんなが見るようなドラマがありませんでした。誰もがテレビを見る時代ではなくなり、コアな層に刺さればよしとして制作されたドラマもあった気がします。小粒だけど、絞ったテーマをじっくり描く、そんなドラマも面白い。それを感じた一年でした」
さて、2026年のドラマは? どんなヒット作、問題作が生まれるか─。
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<取材・文/小野寺悦子>
カトリーヌあやこ 漫画家&テレビウォッチャー。著書にフィギュアスケートルポ漫画『フィギュアおばかさん』(新書館)など











