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ー 盛り上がりに欠ける「時差以外の問題」

 熱戦が続くミラノ・コルティナ五輪。日本時間2月7日の開会式はファッションの都らしく華やかな演出となったが、その平均世帯視聴率は3・2%となった(午前5時からの部は5・7%。以上ビデオリサーチ調べ、関東地区)。“高い注目”と報じるメディアもあったが……。

「歴代冬季五輪と比較すれば、低さが際立つ。冬季五輪の開会式の平均世帯視聴率は近いところからいえば北京五輪が21・3%、平昌五輪が30・1%、ソチ五輪が13・7%、バンクーバー五輪が25・4%、トリノ五輪が6・2%、ソルトレークシティー五輪が19・4%、長野五輪が35・8%を記録しています」(スポーツ紙記者)

盛り上がりに欠ける「時差以外の問題」

 もちろん8時間もの時差は無視できない。午前4時という放送時間では、リアルタイムの視聴は難しい。

「開会式は別に見る必要はないという人もいます。ただ、今回の五輪に対しての注目度と盛り上がりのなさはいささか不安なところはあります。それは時差の問題だけでなく」(スポーツライター、以下同)

 時差以外の問題とは。

決定的に欠けているのはやはり“スター”の不在ではないでしょうか。めぼしいところでソチから平昌、北京にかけて日本中を熱狂させた羽生結弦さんはすでにプロ転向。カーリング女子で国民的人気を誇った『ロコ・ソラーレ』は予選で敗退しました。9日にフィギュアスケート団体で日本代表は見事に銀メダルを獲得しましたが、それほどスポーツに興味のない層まで届く圧倒的な知名度と人気を持つ選手はいません」

 スター選手にとってメダルが必須というわけではないが、SNS上では五輪に関して冷ややかな声が散見される。それは“活躍”があっても──。

《今現在、冬季オリンピックやってるらしい。マジで今さっき知った》

《冬季オリンピックって夏季に比べてどうも関心がない》

《もう少しフィギュアの団体戦盛り上がってもいいと思うんだがね》

 冬季五輪では夏季と比較し採点競技が多い。

ミラノ・コルティナ五輪の開会式(代表撮影)
ミラノ・コルティナ五輪の開会式(代表撮影)

“何がすごいのかわからない”という声は一般層に根強い。選手が高難度の技を決めても、素人目にはそのすごさが伝わらない。そこで大事になってくるのは解説者の存在ですが、サッカーや野球のように普段から解説をやっているわけではないので、言語化能力が低い人が多い。

 例えば一般人にはスノーボードの選手はみな似たようにクルクル回っているように見える。“すごい”のはわかるけど、さっきの選手と今の選手でなぜこんなに点数に差が出るのか意味不明。解説者はそこを説明してくれない」

 採点競技の多くは、陸上や水泳のように「より速く」「より高く」という単純明快さがない。技の難易度などを伝えてくれなければ、見る側にとって“わかりやすいすごさ・感動”を生みにくい。

「8日のフィギュア団体戦の視聴率は14・1%。ファンの多い競技は数字を出してきています。しかし、それ以外のスポーツは低調に終わる不安はありますね」

 選手がみな、頑張っているのは伝わるのだが……。