「短絡的すぎる」現場も混乱

 そして今回、フジは来年1月期に放送を予定していた“月9ドラマ”の制作をストップ。男女の恋愛模様をコミカルに描く物語として脚本作りも進行しており、主演の男性俳優は決定済み。ヒロイン役などのキャスティングも進めている最中だったという。

 原因は、ハラスメント騒動の発端となったドラマの題材が“夫婦”であったこと。このタイミングで“恋愛もの”をやるべきでないという上層部の判断だが、1月期のドラマは前年の夏までにキャスティングを固め、秋ごろにクランクインするのが通例。制作時間がない中で企画から見直すことに、制作の現場は困惑している。

「スタッフの中には、“佐藤さんのハラスメント騒動は、恋愛や夫婦という題材が原因だったわけではない。さすがに短絡的すぎる”と漏らす人もいます。“問題の本質はそこではないのに、上層部は敏感になりすぎなのではないか”という声も上がっていました」(制作会社関係者)

佐藤二朗・橋本愛共演のフジテレビドラマ『夫婦別姓刑事』で脚本を担当した矢島弘一氏の投稿(本人Xより)
佐藤二朗・橋本愛共演のフジテレビドラマ『夫婦別姓刑事』で脚本を担当した矢島弘一氏の投稿(本人Xより)
【写真】「これは大丈夫?」と視聴者が心配する“接触面積”が多い、佐藤二朗と橋本愛

 今回のフジの対応に、世間からは「にわかには信じ難い。こんな愚かな判断を今のフジテレビはしてしまうのだろうか」「問題は恋愛ものというジャンルにあるわけじゃないのに、さすがに的外れ」「過剰反応だし、なんの解決にもならない」「現場を知らない上層部に振り回されるスタッフがかわいそう」など、厳しい声が続出している。

 問題が起きるたびに、対応に批判が集まってしまうフジテレビ。問題の本質をはき違えることなく、よりよい作品を作れる環境を整えていけるか――。